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エロス 広瀬正・小説全集3

「エロス」なんて題名ですが、広瀬 正の小説に色っぽさを求めてはいけないのは、もう、学習済み(笑)

現在と、過去、それから、もう1つの過去。
もしあのとき、こちらではなくて、あちらを選択したら……。という、IFものです。

ただし、やっぱり(?)、広瀬 正なので、ものすごく地味です。そして、細かい。でも、それは、今のまでちょっと感じた、無駄な細かさというのではなくて、なかなか、活かされていたと思います。

でも、今まで読んだ「マイナス・ゼロ」、「ツィス」、「エロス」の3冊のなかでは、この本が1番おもしろかったです。

途中で、「もうひつとの過去」の方が、実は……。

というのは、わかってしまったのですが、それでも、最後までしっかりとよませる力があります。

あぁ、こっちの人が、影響していたのか……。

というのは、けっこう、最後、「やられた」という感じでした。

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ツィス 広瀬正・小説全集2

音が聞こえる。それからはじまるパニック小説。
そして、やっぱり、「マイナス・ゼロ」と同じく、地味だ。

以下、ネタバレありです。

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マイナス・ゼロ 広瀬正・小説全集1

ちょっと前から気になっていた広瀬 正の小説全集が文庫化ということで、読んでみました。

時間SFです。
時間SFは、実は、頭があんまり良くないので、何回か読まないと理解できないという……。あっちにも、こっちにも自分がいたり、完全に閉じた系を時間のなかに作ったりというのは、けっこうおもしろかったですけども……。それが、知的ななにかの発見に繋がっているかというと、あんまり繋がっていない。
どっちかというと、まあ、ある人の不思議な人生という感じです。

けっこう、飛躍したことをかいているのですが、表現とか描写は、ものすごく地に足が付いています。よくいうと、リアル。感じた印象をそのまま言葉にすると、「地味」でした。

多分、過去の描写とかは、ものすごくその時代の人には、感じるところがあるんだろうなぁと思います。でも、わたしは、あんまりノスタルジィってわからないのです。

地味で、真面目で、あっけらかん。
おもしろくないことはないけれど。

そんな感じの1冊でした。