南から来た男 下 ローデス・サーガ1
上よりも、さらに陰惨な感じになってきます。
多分、書いてたり、読んでいたりする人間は、正常なひとより、レグルスとかのどうしようもない、病気の部分に共鳴するんだろうな~、そして、その共鳴が出来るかどうかが、読めるかどうかになるんだと思います。
ブライ生き残って、栗本 薫が、もう続き書く気満々なところも、実は好きだったりします。少し悲しくもなるけどね。
南から来た男(下)
ローデス・サーガ(1)
(天狼プロダンション)
栗本 薫
上よりも、さらに陰惨な感じになってきます。
多分、書いてたり、読んでいたりする人間は、正常なひとより、レグルスとかのどうしようもない、病気の部分に共鳴するんだろうな~、そして、その共鳴が出来るかどうかが、読めるかどうかになるんだと思います。
ブライ生き残って、栗本 薫が、もう続き書く気満々なところも、実は好きだったりします。少し悲しくもなるけどね。
南から来た男(下)
ローデス・サーガ(1)
(天狼プロダンション)
栗本 薫
今、タイトル打ってたら「南から北男」と出てきた。
北か南か、どっちやねん。ちょっと、おもしろいやないか。
ということで、とうとう、禁断のこのシリーズに手を出しました。
といっても、実は、あんまり抵抗無かったりします。
まぁ、栗本 薫のやおい小説は、はじめてではないしねぇ。「真夜中の天使」も、「翼あるもの」の第2部も好きです。第1部は、読みにくかったけど。
あれ、「翼あるもの」第1部、「真夜中の天使」、「翼あるもの」第2部と、かかれた順番に、ちゃんとおもしろくなっているに感動したおぼえがあります。
えーと、内容はグイン・サーガの外伝です。
別に、しっくり普通に、グイン・サーガの世界観にとけ込んでいると思うけどな~。まぁ、やおいに抵抗がある人にはきついかもしれませんが。
もっとも、今までわたしのもっているローデス候ロベルトのイメージは、実は、老人だったんですけどね。なんか、穏やかな人がいたなぁぐらいの印象しかないし。
こういう、無垢で、病弱で、誰からも愛されるキャラクターのイメージは、作者の弟のイメージが投影されているのかなぁ?
そういった、自分の持っていないもの、もてないものへのあこがれからできた物語なので、多分、栗本 薫のやおいものって、おもしろいんだと思います。
ゆがんだ愛も、やっぱり愛の一種ではあるのです。
そして、きっと作者自身は、ゆがんでいるレグルスに投影されていたりするんだろうなぁ。そういう痛々しさも含めて、悪くないです。
南から来た男(上)
ローデス・サーガ(1)
(天狼プロダンション)
栗本 薫
サタースウェイトって、どこかの本で出てきたような…。
え~と、ハーレークィンの本だったかな?
たしか、クィン氏がヒントを与えて、実際の探偵は、この人がしていたような……。
そうすると、これは、2人の探偵が顔を合わせるなかなか豪華なお話ということになるのかな。しかし、探偵の腕前の方は、「ぼくら」の栗本 薫と伊集院 大介ぐらい違います(笑)
恋愛がらみの事件なので、サタースウェイトの世界にポアロがやってきたという感じで、その辺りも、栗本 薫っぽいと思ったりしますが、多分、こっちが元なのもか。
なかなか、上手にだまされた。わたしは、まだまだ、推理小説を楽しめそうです。
グイン・サーガ、本当の本当の最終巻。
この本に、「ヒプノスの回廊」と「アレナ通り十番地の精霊」が載っているのは、いいチョイスだなとちょっと思った。
「ヒプノスの回廊」は、グインが、これまでのこだわり続けてきたランドックの世界を否定して、今のこの世界に生きることを宣言する話。
ここからは、彼は、ランドックのグインではなくて、ケイロニアのグインであり、中原のグインである。
彼が彼自身を見つけたと感じる物語であり、本当の物語のはじまりでもあります。
そして、「アレナ通り十番街の精霊」は、英雄そのものを否定する話。どんなに英雄が凄かったとしても、世界を動かしているのは、煙とパイプの人々や、そこに集う人々なんだというグイン・サーガそのものを否定してしまうようなお話。
ものすごく、できすぎたありがちなお話で、でも、この1編で、確かにグイン・サーガ150冊に匹敵するだけの力を持っている気がします。1
完結しないグイン・サーガのでもこれは、2つの回答でもあるなぁと思いながら読みました。
さてあとは、ローデスとマルガか。