あてどない夜 Pシリーズ2
Pシリーズ2巻目。
トゥリオとアリステアの四部作が全部入っています。
さくさくと、全PシリーズがKinddleに集まるのかと思っていたのですが、なかなかそうはいかない様です。
このシリーズって、ほんとうにいろいろなシリーズを読むことで、ジワジワきて、よく出来てるなぁと思うので、どこかで、まとまって出して欲しいです。
うーん、1番大事な「夢の果て」が、来てないですねぇ。
電子出版は、ハードル低い……わけでもないのかなぁ。
北原 文野版「銀河鉄道の夜」です。
こうやって、何回も、読んだり、いろいろな人のかきなおしを読むと、宮沢 賢治が、あえてかかなかったものや、時間がなくてかけなかったもの、かいてからけしていったものについて、いろいろ考えることがでてきます。
ものすごくストレートなメッセージを持っていて、でも、それを押しつけにならないように、ならないようにと、暗喩で包んでいく。
その過程が、少しずつ見えてくる気がするのです。
何回読んでも、不思議な話です。
好きなマンガ家のタイプは、2種類あって、本当にストーリーやマンガそのものに感心してしまうタイプと雰囲気が好きなタイプがあるのだと思います。
まあ、たまにというか、作品によっては、それが両立しているものもあるのですが。
で、北原文野は、どっちかというと、ストーリーに感心するというよりも、雰囲気が好きなタイプだと思います。
実際、このマンガ自体も、たいしたエピソードがあったり、盛り上がったりするわけではありません。
でも、わたし的には好きだし、おもしろいし、続いてほしいなぁと思います。
このあたりは、「Pシリーズ」が、いろいろな雑誌を転々としながらも、ずっと続いているシリーズだという魅力もあるのかも。
あと、この人、題名つけるのが、うまい。
今回の「瞳に映るは銀の月」も、いい題名だと思います。
「月は銀の帆船(ふね)」とか、「夜は歌うさざなみ」とか、思わず手に取りたくなります。