デュボン
そろそろ、将棋を一戦終わった子たちも出てきて、その子たちが、「デュボン」を教えてほしいということで、インストをしました。
「まあまあ、適当でいいから、かわりばんこにコマをボードにおいていきな。
最初は、この赤いコマからね」
まあ、いい加減な説明ですが、子どもの場合は、とりあえず1回プレーをしてみた方が、長々と説明が続くよりも理解が早いようです。
「ならべるのは、実は超重要だけど、なんで重要かは、やってみたらわかるしー」
ということで、コマが全部、ボードに配置されました。
「では、いよいよ、ゲームスタートです」
白いコマと黒いコマの勝負です。
白からはじめます。
自分の手番では、自分のコマを1つ動かします。
ただし、動かすコマは、1番外側のコマでなくてはいけません。
最初は、ボードのマスのすべてにコマがのっています。
つまり、コマを動かせば、必ずどこかのコマの上に乗っかることになります。
というか、コマの移動は、他にコマがいるマスにしか移動できません。
将棋とかだと、このコマを獲得できて、ゲームボードから取り除いたりするわけですが、このゲームでは、取り除かずにどんどん積み上げられていきます。
この積み上げられたコマをスタックと呼びます。
1度スタックになったコマは、分裂させることは出来ません。
だから、どんどん積み上がっていきます。
ようするに、スタックは、一番上にのっている色のコマの一種とみなされます。
普通のコマは、1つとなりのマスにしか移動できません。
しかし、スタックは、その積み上がったコマの分だけ、移動しなければなりません。
5つ積み上がったスタックは、必ず5つ移動しなければならないわけです。
だから、高く積み上げると、そのうち、移動すればボードから飛び出してしまうようになって、移動できなくなってしまいます。
どんどん、スタックを積み上げていって、すべてのコマが移動できなくなったとき、お互いのスタックの高さを比べて、勝ち負けを判定します。
でも、このゲームにもう1つアクセントをつけているのが、タイトルでもあるデュボンコマです。
デシュボンコマは、赤色をしています。
ゲームボードに3つだけおかれて、白・黒どちらのプレーヤーも、直接このコマをもって移動させることは出来ません((ただし、スタックのなかに組み込んで移動させることは出来ます))。
さて、このデュボンコマですが、かなり重要です。
なぜなら、このコマから、接続がきれてしまったコマは、すべてボードから取り除かれてしまうのです。
子どもたちですが、最初は、高いスタックの取り合いをやっています。
なんせ、どんなに高いスタックをつくっても、となりにスタックになったいない単品の敵のコマがあれば、
「えい」
と1つ動かすだけで、そのスタックが全部とれちゃうわけです。
でも、そうやっているうちに、ボードがスカスカになってきて、
「あー、デュボンコマとはなれちゃったので、ここのコマは、全部なくなります~」
という感じで、今まで争っていたスタックごとごっそりボードから取られたりしていました。
「うわ」
でも、その豪快さが、けっこうウケてたようです。
次は、どうやったら、相手のコマの集まりから、デュボンコマを切り離せるかとかを考えていました。
「ゼヘツ」に比べると、「今度こうやってみよう」という戦略が立ちやすくて、試しやすいところが、良かったようです。
1戦終了後、
「おもしろかったな。じゃあ、われのわかったところで、もう1回しよう」
ということで、2戦目がはじまっていたのも、いい感じでした。
ということで、これからは、「デュボン」を押していこうという結論の出た、第3回の囲碁・将棋クラブでした。