魔王伝1 双鬼編 魔界都市ブルース
これが、秋 せつらのメインストーリーという感じだと思います。やっとか(笑)
秋家と浪蘭家の因縁の対決。この世代を超えた因縁って、菊地 秀行って好きですよねぇ。たしか、「妖魔」シリーズも、そんな話があったような気がします。あれ?でもあれは、子どもの世代では、対立してなかったかな。
女性ファンが多いのは、高河 ゆんの同人誌のおかげらしいです。
魔都の覇権争い。でも、この土地を支配してどうしようという気は、両方になさそうなところがいいなぁと思います。
つらつらと考えるに、小説版のクトゥルー神話では1番最初に読んだのではないかと思うのです。
多分、クトゥルー神話に最初にふれた(意識した)のは、矢野 健太郎の「ケイオス・シーカー」シリーズだと思います。それより前には読んでいないと思うのですが、多分、ダーレスとかラヴクラフトを読む前に読んだはず。
そして、クトゥルー神話ということを意識してなかったのではないかなぁ。
それでも、面白いと感じた記憶はあって、今回読んでみて、その記憶は正しかったと。
これ、凄いね。
国内外のクトゥルーものいろいろ読んだけど、こんなのないです。そして、ちゃんと、クトゥルーしていますから。
そして、今読むと、なんで内原がヨグ・ソトース(ヨグ・ソトト)に興味が無いのかが良くわかる。料理するところがないからか~(爆)
天才や。
菊地 秀行のクトゥルーもの。
海外のクトゥルーもののアンソロジーなんかを読んでいると、みんな同じに思えてくるのですが、日本はどんどん変形していって、そこが面白いと思います。まあ、クトゥルーである必要があるのかというものもありますが。
もう、海外のアンソロジーは、青心社の「クトゥルー」だけでいいかなぁと思っていますが、「クトゥルー・ミュトス・ファイルズ」は、日本の作品ということで読んでみようと思ったのです。なによりも、ずっと読みたかった「クトゥルー・オペラ」がシリーズに入って下りますから。
まあ、日本のクトゥルーは、変化球が多いです。
「妖神グルメ」が、そういう変なクトゥルーの先鞭をつけた感じがありますが、実は、けっこう、この人のお話って、クトゥルー入門に悪くない気がします。
これ1冊読むだけで、大分、クトゥルーのことがわかります。
まあ、オチは大胆かつアホすぎて、凄いです。
多分、怒る人は怒るんじゃないかなぁ。
わたしは、大笑いしておりました。