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ポアロ登場 クリスティー文庫51

クリスティーの第1短編集だそうな。

ポワロものばっかり集めてあります。
短編なので、長編ほどビックリするようなどんでん返しがあるわけではないのですが、それでも、それなりに面白いです。

ヘイスティングズは相変わらずいいヤツで、ポワロは相変わらずイヤなヤツです(笑)
物語の魅力としては、ポワロの推理力よりも、ヘイスティングズの正義感とか、いい人ぶりの方が大事なのかもしれません。

以前ほど、ポワロがヘイスティングズをバカにするのをイヤな気持ちにならずに見ることができるのは、2人の年齢がけっこう離れているのかもしれないと思って読んでいるからだと思います。

バカにしながらも、ポワロって、ヘイスティングズがいないと、けっこう困りそうな感じだったり、彼の善良さをとても大事に思っているんだなぁ……と、少し思えます。

クリスティーのミステリーがおもしろいのは、結局、このあたりの人物というか、物語がしっかりしているからなんでしょうね。パズルにならなくてすんでいます。
そこが、推理小説の難しいところです。

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茶色の服の男 クリスティー文庫72

推理小説というよりも、冒険小説ですねぇ。
ある意味、すごくできすぎたお話なのですが、クリスティーは、やっぱり人物を生き生きと書いているので、するすると読めます。

でも、確かに推理小説としても楽しめます。

以下、ネタばれありです。

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ゴルフ場殺人事件 クリスティー文庫2

ポアロの長編シリーズ第2弾です。

旅行先で、

「読む本がない」

と言った人がいたので、この本を読ませたら、ポアロがでてきたぐらいで、

「ポアロ、イヤな奴だ……」

といって、本を返してきました。
たしかに、そんな感じ。まあ、クリスティですら、はじめのうちは、ポアロ、あんまり好きでなかったそうですから……。

わたしは、地道な捜査も大切だと思います。

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秘密機関 クリスティー文庫47

「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」とこの「秘密機関」を平行して読んでいて、両方とも、大当たりのおもしろさで、どっちを読みすすもうかちょっと迷ったぐらいです。

クリスティー文庫で、「ポアロ」1冊、「マープル」1冊ときて、この「トミー&タペンス」という順番に読んできたわけですが、わたしの中では、このシリーズが今ところ1番おもしろいです。

これは、あきらかにわたしの好みが、「本格推理」ではなくて、「エスピオナージュ」の方に傾いているためだと思います。
うーん、部屋の中を歩き回って、

「うーむ、この毒ワインはいったい誰が……」

とやっているよりも、冒険に飛び回っている方が、楽しく感じます。

そういう意味で、この素敵な2人組の活躍は、メチャクチャ気持ちのよいものでした。

もちろん、推理の要素もあって、ブラウン氏さがしもおもしろかったです。
2人の人物が疑わしくて……わたしは、見事にだまされてしまいました。まさか、あそこで、あんなふうに大どんでん返しがあるとは……。

あの謎の身元不明の死体。
「そうだったのか!」と思わせておいて……。

けっこう、手に汗握る。多分、だから後には残らない。
でも、その瞬間、瞬間に、とても価値がある。
これは、そんな物語です。

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牧師館の殺人 クリスティー文庫35

うーん、やっぱり、登場人物が多いとつらいなぁ(笑)
普段が、キャラクターのメリハリのきいた小説ばかり読んでいるので、この手の「みんなあやしい」小説は、誰がたれだかわからなくなります。

ヘイスティングさんは、ただのいい人でしたが、この小説の語り手の牧師さんは、けっこう魅力的でした。
すごい自分を客観的に見ている人で、でも、ときどき、熱中するこの人は、けっこう魅力的だ。
グリセルダとの関係も、終わり方も、けっこう好きです。

あと、お医者さんの考え方が、ものすごく現代的でびっくりしました。書かれたのは、1930年。わたしの生まれる遙か前なのに。