がんばれ女冒険家!
茶色の服の男 クリスティー文庫72
推理小説というよりも、冒険小説ですねぇ。
ある意味、すごくできすぎたお話なのですが、クリスティーは、やっぱり人物を生き生きと書いているので、するすると読めます。
でも、確かに推理小説としても楽しめます。
以下、ネタばれありです。
「アクロイド殺し」のすごいトリックですが、それは、ここで使われています。
うーん、確かに、この人はなかなか疑わないなぁ……。
いつものクリスティと違うところは、悪人も、悲劇的にならずに生き生きしているところですねぇ。この人、なんか悪いことを楽しんでいるような感じです。
割と、正義が勝つのがクリスティなんですが、これはどうやら、モデルがいたせいのようです。
ただ、そのモデルがいたということが、この小説を生き生きしたものにしている気がします。