知っていることの恐怖

かわぐちかいじ,読書

ジパング20

草加は、個人として原爆を使うつもりのようです。
でも、それはやっぱり、メディアでしかしらない想像力の欠如がもたらす結論のような気がします。

もっとも、わたしたちや、戦後生まれの自衛隊員たちにしたって、それは、メディアのなかの出来事ではあるのですが。

「沈黙の艦隊」と同じ考えを推し進めているように見えながら、こちらの世界では、誰も核爆弾を見たことがないというということがネックになっています。

でも、だからといって、見せしめのために(?)それを爆発させて本当にいいのか。

多分、草加は、それをした後、生きているつもりはないのかもしれない。
でも、自分の命を賭ければ、人の命を取ってもいいのか?

平和な時代に生きている私たちには、難しい疑問です。