ビロードの視線で 包まれたいの

武内直子,読書

美少女戦士セーラームーン4 完全版

関係性の非対称が素敵です。

プルートが、ちびうさに向けるまなざし。
孤独であることを運命づけられて、他のセーラー戦士たちにはあまり心を開かないけど、ちびうさにだけは特別な感情を持っている。多分、それは、彼女がキング・エンデミオンへの思いとつながっている。

ちびうさが、どうしてもうさぎに心を開くことができないのは、自分のコンプレックスと自分のせいでクイーン・セレニティが捕らわれてしまったということによる。

正義の陣営であっても、それぞれがそれぞれにむける視線は、一様ではなくて、複雑な思いを持っている。

そして、それがうるさくなくスッとさりげなくかいてあって、ちゃんとストーリーの大事な部分にもかかわってきているというのが、すごいなぁと思います。