スプリング・フェスティバル その11ぼく強いで
将棋
ということで、女の子軍団は、自分たちに任せて、男の子と将棋。
もちろん、わたしには訳がわからない中将棋ではなく、普通の将棋です。
今回、用意されていた将棋は、初心者用の特別仕様でした。
どう初心者仕様かというと、コマが四角くて大きくて、そのコマが進める方向がすべて矢印で示してあります。
「これなら、初めての子でも安心ですねぇ」
と言うと、
「あーでも、これ見てやってるようでは、強くなるには厳しいけどね」
とスタッフから厳しい返事が(笑)
多分、その通りなんでしょう。でも、幼稚園ぐらいの子が、やり始めるスタートとしてはいいのではないでしょうか。
今回対戦するのは、そんなレベルはとっくに卒業という感じの小学校中学年ぐらいの子です。
「強いんか?」
と聞くと、
「けっこぅ強い」
とのこと。
「それは、自分で強いと思っているだけか?それとも、誰か、きみが強いと言ったのか?」
このあたりこだわりすぎなのは、わたしの将棋の腕がヘボで、相手と打ち始めても、かなり決定的な場面になるまで、相手の実力がわからないということがあります。
本当に強いのなら、全力でお相手しないと面白くないだろうし、かなり弱いのなら、こっちのコマを落とすことも考えなければなりません。
「お父さんも、『お前、けっこう強くなったなぁ』と言うてはるぐらいや」
どうやら、日常的にお父さんと将棋で遊んでいる感じです。
なら、強いかな?
「お父さんと遊ぶときは、コマをおとしてるか?」
と聞くと、全部使っているということだったので、コマ落としなし、全力で遊ぶことにします。
角道を空けて、飛車をついていってと、なかなかオーソドックスなスタート。
わたしだって、はじめの数手は、ちゃんと理屈にあった将棋が打てるわけですよ。
それが不思議なことに、中盤、双方のコマのリザーブが増えてくると、どんどん金将、銀将、王将が、上へ上へと上がっていってしまうんですねぇ。
なんていうんですか?いってみれば空中戦?
「うわ。どういう展開でこうなって、これからどうなるのか、全然、わからんなぁ」
後から盤面をのぞいた大人の人に、また、言われてしまいました(笑)
こういうわけわからん乱戦は苦手だったのか、まず、相手の角行をゲット。それを使って、飛車もゲット。
飛車、角行が、全部こっちにそろってしまいました。
けっこう何手か、イヤーな手は打ってきたもののこの不利な形勢を逆転されるまでにはいたらず、ゲットした、飛車、角行、桂馬で、相手の王将を追いつめて、大人げない(笑)わたしの勝利でした。
実力は、ちょっとわたしの方があったようです。
子どもの「ぼく強い」は、あんまり信用ならんかな。