デイヴィッド・プロッツ,読書,酒井泰介デイヴィッド・プロッツ,ノーベル受賞者の精子バンク,ハヤカワ文庫,子ども,早川書房,私の中のあなた,酒井 泰介,,SF

ノーベル賞受賞者の精子バンク

思った以上に面白かった。同時に、いやな感じも残るんですけどね。

わたしが、人工授精とか、この手のことで知っている知識は、昔読んだ夏樹 静子の短編ぐらい。
今調べてみると、「ガラスの絆」っぽい。

あと、海外のフェミニスト系SFかなにかで、ホモセクシャルの友だちのために子宮を提供する女友達の話を読んだような気がします。
多分、女性の作家で短編。
確か、ホモセクシャルの友だちのために子宮を提供する女性は、ウェンディとか呼ばれて、社会的に認められているような設定だったような記憶が……。
これは、全然、検索してもわからないなぁ。多分、ハヤカワSF。

というわけで、まあ、天才の遺伝子から天才が生まれるかどうかは興味ないんだけれど、それが生み出す人間関係は、どうなっていくんだろうという興味があります。
「馬とかは、完全に血筋ジャン」とか言い出す人もいるかもしれませんが、あそこまで特化してやったことで、サラブレットって、自然に生きて行くためのものを一杯捨ててしまっていて、多分、繁殖されている分には良いけど、人間の保護がないとかなり生きていけない動物になってしまっている気がします。

あぁ、デザインベビーの話だとすると「私の中のあなた」も、関係ありか。
あれは、姉を生かすために妹を産むというお話でした。

どうしても、子どもを持ちたいというその思いには応えたいとは思うけれど、あんまり人が触れてもいい領域ではない気もしています。
諦めろというのは、傲慢なのかもしれないけれど。それでも、不妊治療は、自分の精神や肉体をつぶしてまですることではないというのが、今の時点のわたしの判断です。
いや、それは、この本のお話からはちょっとずれているか。

人工授精という枠の中に、「デザインベビー」、「不妊治療」、「家族」などいろいろな問題が入っていて、それが問題を難しくしていますね。

デザインベビーが、デザイン通りじゃなかった時にそれをうけとめることができるのか。もちろん、普通に産まれてくる子たちですら、すべて受け入れられているわけではないのに。

じゃあ、妊娠を免許制かなにかにして、ちゃんと育てられる人だけに許可するのか?それも、違うよねぇ……。
それもなんか、優生学的なにおいがする気がする。

基本、子どもが生まれるのは良いことだと思っているんです。
どんどん生まれて、どんどんしあわせになって欲しいんです。
保証なんか何もないこの世の中だけども。

生まれてよかったのかどうか、決めるのは自分。
生まれてこなければ、それすら、決められない。

手塚治虫,読書ホラー,ミッドナイト,手塚 治虫,手塚治虫文庫全集,講談社,SF

ミッドナイト3 手塚治虫文庫全集

完結。
最後は、ホラーとSFが合わさったような展開で、無理矢理感はあるのだけれど、それなりに前から、手塚 治虫は、ここに着地しようとしていたようです。
なんで、ここ?

しかし、よく考えると、誰も思いもつかないような結末で、やっぱり、手塚 治虫スゲエと思います。

藤子・F・不二雄,読書ジュブナイル,マンガ,子ども,小学館,少年SF短編,藤子・F・不二雄,藤子・F・不二雄大全集,SF

少年SF短編2 藤子・F・不二雄大全集

この読みやすさは、驚異的です。
これ読んで、SFに入っていく人もいるのではないかと思います。

わたしにとって、星 新一のショートショートは、そんな役割を果たしてくれました。
そういえば、星 新一のショートショートの雰囲気も、ちょっと感じます。

とり・みき,読書とりったー,とり・みき,クレープを二度食えば,マンガ,リュウコミックス,徳間書店,SF

クレープを二度食えば

とり・みきリリカル作品集。
ほんと、リリカル(笑)
でも、これはこれで気持ちいいです。

絵がもうちっとうまかったらな~と思ったりします。わざとこの絵柄な部分もあると思いますが、どこかリリカルなストーリーに絵が負けてる気がする。
逆に、普段のギャグだと、全然、気にならない絵なんですけどね。

このサイト、最近は、本を読む時にTwitterで感想をつぶやいて、それを元にして記事を書いているのですが、この本の感想をつぶやいた時に、とり・みき本人から反応があって、ビックリしました。

そういえば、とりさんは、「とりったー」というtwitterネタのマンガ書いていたのでした。そういうことがあってもおかしくない。
しかし、ビックリした。なんかSFです。

恐るべき時代になったものです。

かんべむさし,中原昌也,伊藤計劃,八杉将司,円城塔,北國浩二,堀晃,大森望,小川一水,山本弘かんべ むさし,中原 昌也,伊藤 計劃,八杉 将司,円城 塔,創元SF文庫,北國 浩二,堀 晃,大森 望,小川 一水

虚構機関 年刊日本SF傑作選

今の日本のSFを読もうということで…。
まあ、2007年なんですけどね。もう、5年前ですね。

えーと、恩田 陸、山本 弘、萩尾 望都以外は、まったく知りません。
恩田 陸も、ほとんど知らないといってもいいかな。

どっちかというと、キャラクターで物語を読んでいく方なので、短編はもともと向いてないです。わたし。
ということで、萩尾 望都が1番わかりやすくて、1番おもしろかったです。

福永 信とかは、なにがおもしろいのかさっぱりわかりません。今風のSFを読みとる能力は、わたしにはないかも……。

大森 望,日下 三蔵,
小川 一水,山本 弘,田中 哲弥,北國 浩二,円城 塔,中原 昌也,岸本 佐知子,恩田 陸,堀 晃,かんべ むさし,萩尾 望都,福永 信,八杉 将司,平谷 美樹,林 譲治,伊藤 計劃
東京創元社
発売日 : 2008-12