ここだけのふたり!2
あぁ、と気がつく。
この人のこの頃のマンガがすごく好きな理由は、ギャグなところよりも、柴田 亜美好きなのと一緒で、自分の病気のところにふれているからだなぁと。
そのままで良いよというメッセージが明確にあるわけではないけれど、そうでしかいられない存在として、どこか、肯定してくれているような気になっていたのだと思います。
今も、そうかも。
あぁ、と気がつく。
この人のこの頃のマンガがすごく好きな理由は、ギャグなところよりも、柴田 亜美好きなのと一緒で、自分の病気のところにふれているからだなぁと。
そのままで良いよというメッセージが明確にあるわけではないけれど、そうでしかいられない存在として、どこか、肯定してくれているような気になっていたのだと思います。
今も、そうかも。
「ついに完結!」というあおりとともに、新装版が3巻一緒に出ていました。
家に帰って見てみたら、2巻までしかないな。もっと、なんか大河ドラマだったような気がしていたのですが。この人のマンガ、出ているかどうかわからないのが難点だ。
ほのぼの系だと思って読んでいたし、今見てもたしかにそうなんだけれども、すごい微妙な悪意(?この言い方をするとちょっと違ってくるな…)、吉野 朔実の作品にも通ずるようななにかを感じてしまうわたしでした。
なんやろう。
森下 裕美、すごいところにいこうとしている気が……。
わたしには、エピローグの意味が、まだ受け取り切れてないです。
あぁ、西の町が舞台なんだなぁと、いつか見た風景にドキドキします。
1つは、須磨の海岸にある喫茶店。
1つは、通天閣が見えるスパーワールドの階段の上からの風景。
実は、「カトレアモーニング」だけは、あんまり納得のいく終わり方ではなくて、収拾つかなかったのかなぁとも思ったのですが、これ読み返すと、やっぱりこうしかないのかなぁとも思います。
別のお話から、また、この物語の主人公たちのその後も見えてくるといいなぁ。
森下裕美は、「少年アシベ」や、「ここだけのふたり」のように、毒を薄めて一般ウケするマンガがかける人です。もちろん、そのなかで、「そうとしか生きられない人間」をいれていくことで、オブラートに包みながら、いろんなメッセージを込めていく。
でも、それは伝わりにくい部分もあったのかもしれません。でも、いろんな人に読んでもらうという意味では、あのかわいらしい絵柄は、とても、武器になっていたと思います。
「大阪ハムレット」は、今まで武器にしていたもの、特に「かわいい女の子」が、使われていません。
女の子の顔をソーランアレマみたいに記号的な「美人」に描くのは、この人にとって、きっとそれほど大変なことではない。でも、あえて、今回は、そうではない絵柄を選んでいます。
なんだろう、今回の絵柄と「アシベ」の絵柄の1番の違いは……鼻があることかな?
それでも、けっして「美人」ではなくても、「魅力的」に人を描くことに成功していると思います。
以下、ネタバレありです。