スピカ The twin STARS of ”きみのカケラ”
「きみのカケラ」番外編。
といっても、物語に直接つながりがあるわけではなくて、テーマ的なとろこにつながりがある感じです。
しゅくめい、ねがい、ひとこいしさ。
歩き続ける、きみとボク。
とうとう完結。
最後まで読めて、よかったです。
思春期の子どもの心身の成長が、これほど見事に、丁寧にかかれているマンガって見たことないです。そして、なにかを一方的に悪者にするのではなく、それぞれの立場もかききったかなぁ。
最後の選択。
もう、どっちも選べないところまで追い詰めて、そしてあのアクロバット。
実は、わたしのなかでは、納得のいくものではなかったりもしたのですが、物語として、ものすごい綱渡りをして、コレしかないという方法で渡りきった感じがします。
「ピノキオ」の物語であり、「青い鳥」り物語であり、「よたかの星」の物語であり、その全てを兼ね備えた、まったく別の物語でもあり。
そうやって、物語は、語り継がれていくんだなぁと。
えーと、「最終兵器彼女」みたいな世界で展開する、帰ってこない夫を待つ奥たんのお話……。
「最終兵器彼女」みたいな世界……というのは、正確ではないか。あの世界は、戦争があって……ですが、このお話では、謎の植物の大発生(?)のために、東京が壊滅状態みたいになっている様です。
もうすぐ、世界の終わりが来る……。
そんな雰囲気のなか、奥たんフィルターで見る世界というところが、ちせフィルターでみる世界だった「最終兵器彼女」と似ていると感じたのかも。
今回の作品の大きなテーマの1つは、「食事」みたいです。
わたしみたいに、雑食の人間にはわからない、こだわりとうんちくが、ぎっしりとはいっています。
無邪気さと、お米を食べるときとかのエッチさと、生きていく必死さ。
本当に、高橋 しんは、計算し尽くしてかいています。それは、ほめ言葉には聞こえないかもしれないけれど、今のこの特別にカラーで単行本をだしてもらえる地位とか、いろいろなものを、実力で勝ち取ってきた人なのだと思います。
次は、「きみのカケラ」が読みたいなぁ。