エロイカより愛をこめて23
本当に、軽やかです。
なんか、この世代の人たちのマンガを読むごとに書いてる気がしますが。
なんで、こんなに軽やかなんだろうと思います。
ジェームズくんだけでなく、伯爵ももちろん、少佐も、ミーシャも、軽やかだ。
ハードな世界には、もうもどれないんじゃないかと思います。
でも、ハードな世界が出てきても、軽やかにかいちゃうんだろうなぁ。
小学校時代、マンガから卒業した従姉からもらった膨大なマンガの中に「七つの海 七つの空」と「エル・アルコン-鷹-」があったはずなので、これを読んだのは、多分、小学4年生位だと思います。30年ぐらい前ですねぇ。
「エロイカより愛をこめて」は、もう読んだことがあったけど、イマイチおもしろさはわかってなかったのです。
多分、1話だけ読んでたんだと思います。
そのせいで、これもはじめは敬遠していたのかな。でも、読んでみたら「七つの海 七つの空」は、夢中になって読みました。食わず嫌いは、本当にいけませんね。
これ以降、青池 保子を読むきっかけになった1冊です。
で、「エル・アルコンー鷹ー」は、さらにおもしろかった。
少女マンガにも、男の子が読んでワクワクするようなストーリー性の高いものがあるということに気づかせてくれました。
その感じがあったので、今読んでたら、そのイメージをつぶしてしまうのではないかと心配していたのですが、今読んでも、この分厚さで、あっという間に読めてびっくりした。
そして多分、昔より今の方が楽しめていると思います。
マンガ家エッセイ。
これは、わりと最近のもののようです。元の本が出版されたのが2005年だから、まだ10年たっていない。
この人は、ものすごく論理的な人なのだということがよくわかる。すごい読みやすい。
萩尾 望都さんの場合、論理を追いかけすぎて迷宮に入ってしまう感じがするのだけれど、それがなくって、ものすごく整理された感じです。
しかし、この時代の人気漫画家さんたち、独身が多い気がするな。やっぱり、鬼のように働いていた時代だからだろうか?
最終章が、ものすごく駆け足だったのが、ちょっと残念です。
多分、あと、5~6巻分の時間を、一気にかいた感じがします。
まぁ、最後の悲劇は、あんまりかきたくなかったのかなぁ。どうなんだろう?
少し平和になったり、硬直状態があると、陰謀の刃はどんどん内側にむかっていく。
すべてを見越した上で、見ないふりすらしなければならない王という仕事は、はっきりいって、大変すぎ。
なんで、王様になりたいのかねぇ。