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西遊妖猿伝 西域篇3

「西遊妖猿伝」も、3年以上ぶりぐらいかも。
最近、けっこう諸星 大二郎のマンガもいろいろ出ていますね。「栞と紙魚子」のシリーズは、思わず買ってしまっています。

昔、「暗黒神話」とか「孔子暗黒伝」とか「マッドメン」の頃は、真面目なSF的なお話にものすごく引かれていたのですが、最近は、それだけが魅力じゃないと思います。
なんというか、真面目なところと、ギャグなところが、ものすごくいい具合にブレンドされていて、そこが楽しいし、読みやすいです。

そしてそれは、今まで意識しなかっただけで、ずっと昔の作品からあったなぁと思います。
今回は、双子の動きとか、拝火教の人たちの面倒くさとか、そんなこと全く気にしない悟空の様子とか、そういうのが、けっして不真面目ではないのだけれど、無理なくお話の中に入っています。

読むと、グッと引きつけられます。

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アリスと3人のふたご

山田ミネコの最終戦争シリーズが好きです。
これは、1970年代から延々と40年ぐらい続いているSFマンガです。同じSFマンガである「超人ロック」と同じく知る人ぞ知る息の長いシリーズです。
まあ、この時代のマンガってものすごく力が強くて、実は「ガラスの仮面」とかも、まだ、続いていますよねぇ。

わたしがこのシリーズを読み始めたのは、多分、80年代になってから。
中学時代ぐらいに読んだ「パトロールシリーズ」からです。

このシリーズ、放浪のマンガでもありまして、いろいろなところで連載が続けられています。
2000年代に入ってから、メディアファクトリーから、それまでいろいろな出版社からバラバラに出ていたシリーズをかなり網羅した文庫版がでました。

その記念すべき1冊目が、この本です。
このシリーズが刊行したことによって、わたしみたいな遅れてきた山田ミネコファンも、やっと、「最終戦争シリーズ」の全貌を知ることができました。
まあ、ただし、この本は、「最終戦争シリーズ」にはカウントされていません。「アリスシリーズ」というのだそうです。その「アリスシリーズ」の最後の1話だけが、「最終戦争シリーズ」とリンクしています。

「最終戦争シリーズ」、山田ミネコ先生が体調不良になったために商業誌連載が続けられず、現在は同人誌で小説として刊行されていて、20冊ぐらいまで出ています。

わたしは、この10年ぐらい、メディアファクトリーから続きが出ないかなぁとずっと待っていたのですが、音沙汰がないので、とうとう、この同人誌に手を出すことに決めました。
先日、山田ミネコの同人誌が、どっさり家まで送られてきて、今、メチャクチャ、テクションがあがっている状態です(笑)

で、今まで、「あ・そ・ぼ」で、山田ミネコのマンガの感想って、どんなこと書いていたかなぁと思って調べてみたら、「最終戦争シリーズ」の感想って1つもなかったのです。

ということで、これを機会に読み返して、感想を書こうと思い立ったわけです。

走れアリス

わたしが、山田ミネコおもしろいと思ったのは、中学時代に読んだ「パトロールシリーズ」ですし、「最終戦争シリーズ」を読み始めるのは、さらに後の大学時代、秋田書店から出ていたプリンセス・コミックスのシリーズからでした。

秋田書店のコミックスを読むと、このプリンセス・コミックス以前に出されているこのシリーズは忘れてくれ的なことが書いてありました。
わたし、小学校時代から少女マンガを読み始めていて、そのころ花とゆめコミックスとして並んでいた、「最終戦争シリーズ」というのは、よく見かけて知っていました。今はなき、浜大津の駅の近くにあった浜書房の2階に置いてあったのです。
でも、その当時は、ものすごく気になりながら、絵柄に抵抗があって手を出していなかったのです。

まあ、気になっていたのは、「自我系の暗黒をめぐる銀河の魚」とか、「西の22」とか、題名がなんとなくかっこよかったこともあったと思いますし、あの頃の「花とゆめコミックス」で、背表紙に小さい字でシリーズ名が書かれていたマンガって、「シルクロード・シリーズ」や、「はみだしっ子シリーズ」で、どれも特別におもしろくて、それと同じ感じのマンガだということで気になっていたわけです。

で、秋田書店の「最終戦争シリーズ」を読んだ時に、メチャクチャ後悔しました。
なんであのとき、「花とゆめコミックス」の一連のマンガを購入していなかったんだろうかと。
もう、その頃には、絶版になっていました。

で、まあ、秋田版の「最終戦争シリーズ」の前に、基本になる物語がいくつかあるということは知っていたのですが、アリスシリーズというのは知らなくて、最初この話を読んだ時は、ちょっとびっくりしました。まず、この話自体は、まったく「最終戦争シリーズ」とは関係ない感じですから。たしか、このシリーズって、「最終戦争シリーズ」が文庫で出るよと聞いて読んだのです。

スクラップスティクなコメディですが、これ真面目にかいたらけっこう重いストーリーをなかに含んでいます。そして、絵の中には、人間のドロドロとしたところや、あとの「最終戦争死リーズ」に繋がるような魔物的な描写もあっておもしろいです。

女の子が、とっても元気で良いです。わたしは、山田ミネコのかく元気な女の子が大好きです。

消えた宝石

第2話で、スクラップスティク色がだいぶん消えているような気がします。コメディではあるけれど、ちょっとハードになってきました。作者的には、ミステリー寄りにシリーズを持って行きたい感じですねぇ。

そして、コメディでありながらも、どうしようもない世界をかいています。

アリスと3人のふたご

このあたりから、等身をちょっとずつ上げている感じです。
主人公ではなくて、周りのキャラクターにスポットがあたっていく感じは、これから先の山田 ミネコ作品をなんとなく彷彿させます。まだ、キャラが勝手に動いて暴走していく感じまではないですが。

「3人のふたご」っていうのは、いい題名ですよねぇ。「エミールと3人のふたご」という元ネタはあるもののそれをもっているセンスが素敵です。

ラストシーンまで、ほぼ完璧に出来上がった1作だと思います。

夏がどこかへいった

回想の物語である「夏がどこかにいった」は、もう完璧にコメディの色はないです。
初期の萩尾 望都や、竹宮 惠子と同じ香りがします。

そこでかかれているのは人の心の深淵で、それは、他人だけではなくて主人公であるアリスの心、8歳の少女の心にも容赦なし。

少女マンガが、24年組によって文学にまで高められた時期の作品です。

最初の1コマ目のアリスが、今の絵柄に見えるのですが。
実はわたしは、途中で終わっている「月読の剣」が凄い好きで、あの目の大きな鳩子ちゃんの顔が大好きなのです。あの鳩子ちゃんとよく似た顔でよいわぁ。

黄金細工の部屋

殺人事件。
アリスと仲間たちが、謎を解いていきます。完全にミステリー。

完璧ではない、それどころか悲しさで壊れていく大人をかいていきます。

前の話で、鳩子ちゃんそっくりのアリスがかいてあったのは、もしかしたら、文庫化したときに追加でかいたイラストかも。だって、この話では、最新作1の同人誌「パトロール伝説」の宣伝がされています。元は、コミックスかなんかの宣伝のスペースだったのかな?

馬に乗った幽霊

メガネを取ったら……パターンですが、ネコさんの場合は男の子です。それも、2回続いて(笑)
まあでも、こっちは、メガネをかけていないと成り立たない感じの話ですね。顔を隠すところにちょっと意味があるから。

お祖母さんの困った癖そのものが、これで直るのかどうかはちょっとわからないのですが、騙しているという感じが、お話の最後でちゃんと解消されているところはポイント高いと思います。

誰かが殺した

「誰かが殺した」っていう、題名が凄いです。
もう、少女マンガの題名としては、あり得ないだろうと思います。

そして、登場人物が、少年や少女から、青年や娘に、だんだんと成長してきているというところが、なんともうまいです。
こういう成長を1番上手くかいた人って、三原 順かなぁと思うのですが、山田 ミネコもそれに負けていないと思います。「最終戦争シリーズ」みたいに、人が不老不死になっちゃった世界でも、ジャッカルとか子どもはちゃんと成長していて、ハッとします。
しかも、このお話の中で、山田 ミネコは、男の子と女の子の成長の早さの違いまでも、ちゃんとかいていています。

それから、ハゲ頭好きは、このあたりからあったのかな。

男爵夫人・ラム

「男爵夫人・ラム」は、アリス・シリーズの最終作にして、最高傑作です。
まあ、実はもう1つこの後に「妖魔の森」が入るのですが、あちらはアリスが主人公というわけではないですからねぇ。

ここで、アリスは自分の最大の敵を認識します。多分これ、「夏がどこかにいった」をかいた時から、構想していたんだろうなぁと。
この後、いろいろな事件に遭遇しながら、すれ違ったり、直接対決したりするアリスとジルっていうのを見たかった気がします。多分、かかれていなくても、そういう人生を送ったのだと思います。
そして、デーヴァダッタになったジルと、時間移民したアリス&ディックと永遠に戦い続けていたりして。

グリンダって、後で最終戦争シリーズに出て来た??あれは、デーヴァダッタだったような記憶があるので、違うのかな。

妖魔の森

「最終戦争シリーズ」の始まり。
まだ、デーヴァダッタとかまったく出て来いないのに、題名が「妖魔の森」というのが、なんていうか暗示的です。

アリスが主人公というわけでないので、今までのシリーズとは、ちょっと毛色というかトーンが違う感じがあります。

パトロールは、黒髪長髪なので、「小角か?」と思ったけど、目つきがちょっと違うか?

  1. この本が出た当時ね []

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盤上の夜

草場 純さんとの対談を読んでから、ずっと読みたいと思っていた1冊です。

もう、シビれるぐらいかっこいいのです。
なんだろう、このかっこよさは。

話自体は、実は全部、地味です。
でも、全部、くるものがあります。

特に、「象を飛ばした王子」の話を読んだときは、叫びそうになったぐらいです。

それから、「千年の虚空」で、もう1回、ゲームの完全解の話をへて「原爆の局」でこれまでのお話のすべてをまとめていくの流れが、なんというか完璧だと思います。

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聖者の行進

読みながら思うのは、日本でね、アシモフの全集でないかなぁということなんですよねぇ。
全500巻ぐらいで、文庫で。
アガサクリスティー文庫みたいな感じで、アシモフ文庫。
あったら、絶対買う。

ロボットもの、マルチバックもの、トランターもの、けっこう短編、長編のいろいろなところに配置されていて、全部読みたいんです。

今回の「パイセンテニアル・マン」とかは、ロボットものとして、すごい重要な一遍だと思うのです。
これを読んでないと、ファウンデーションの後半の流れが見えにくくなっちゃうと思うんですよねぇ。

あと、「パイセンテニアル・マン」は、読みながら「ロビィ」を思い出して、ちょっと涙しました。

そして、小説だけではなくて、科学エッセイも、自伝も読みたいです。
せめて、自伝は文庫にならないかと待っているのですが。

ハヤカワ、出さないかな。

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夏への扉 新訳版

名作。
名作、なめてたわ。
ハインラインって、実は「宇宙の戦士」しか知らなくて、まあ、あれ、おもしろいかというとイラスト以外は微妙じゃないですか。

でも、これは、文句なしの名作です。

まあ、この21世紀は、まだきていないわけですが、この未来視の能力というのは、すごいなぁと思います。
これ、i-padだ~というものも出てきています。

でも、そういうギミックな部分だけではなくて、この主人公がいいですよねぇ。
好きにならずにいられない技術者気質な人です。

ストーリー自体は、ベタベタな展開なところもあるけれど、安心してドキドキできる。
そんな古典的名作SFです。