強殖装甲ガイバー16
なにが正義でなにが悪かは、わからないですよねぇ。
この世界では、ガイバーは、2人ともどっちもテロリストです。
個人と公の対立でいえば、ガイバーが個人で、クロノスが公といってしまっても良い感じです。
そして、個人を犠牲にしてでも宇宙に行かないと、もしかするとどんずまりかもしれない。
悪役っていないんですよね。それは、「日出処の天子」でも感じていたことです。
まあ、コンプレックスが悪になることはあっても、それは実は、優しい親友も、主人公自身も、同じだったりする。
そして、ライバルが、けっこうそれ以外のところでは、けっこういい人だったりする。
今読んでも、やっぱり古くなっていないなぁと思います。バレエの進化とかはわからないので、内容的にどうかは分かりないですが、人間ドラマとしては、まったく古くないです。
というか、ちゃんと時代を切り取ったお話として、成立していると思います。
そして、まあ、「アラベスク」は長いのですが、その次が「日出処の天子」なんですよねぇ。
「アラベスク」の硬い絵柄から「日出処の天子」のやわらかい絵への変化も、凄いなぁと思います。
視点は、杉村 由紀から、高鳥 啓輔、そして、田崎へ。
まあ、田崎の視点は、薄めかな。目覚めた人の視点で物語を見ることはできない。
もしかすると、目覚めている人の視点で見れば、この時点で明確に「守られている仲間」と「そうでない者」にわかれちゃっているのかも。
うーん、思想的には、小乗なんだろうなぁ。みんなを救おうというよりは、なんか、前からの仲間をピックアップしている感じが強いです。山本とかな。
今回の副題が「魔王の誕生」なので、魔王はやっぱり高鳥 啓輔という感じなんですが、どっちかというと久保 陽子に操られているので小物感がただよっています。
平井 和正は、「ようこ」という名前に、なんか恨みでもあるんでしょうか。「真幻魔」の方には、陽子と洋子がでてきますが、両方とも、色情に溺れるタイプとしてかかれています。