結界師13
いろいろなことがあっても、元の自分の現実にもどってこれるということは、かなり大切なことのようです。
でも、そのためには、「もどりたい」と思う世界が、かなりしっかりしていなくてはいけません。
うーん、力が強くなればなるほど、世界との違和感は、強くなっていくと思うので、そのあたりも、これからの読みどころになるのかなぁと思います。
「MAR」全15巻完結です。
「烈火の炎」が33巻だから、今回は、ちょっと短めという感じですねぇ。
その分、かききれていなかったところも、ちょっと多そうな気がします。
例えば、本当に人間は、「壊した世界を元どおり」にできるのかというと、かなり疑問が残ります。
ただ、そういう部分で、ウジウジすると、人気が下がっていくのが、最近の少年マンガらしいです。そして、「MAR」は、少年マンガの王道なところがあったので、それを避けたのかも。
しかし、邪悪のオーブって、アリスで除呪できるぐらいのものだったんだ。ゾンビタトゥの方が、強かった?
まあ、ここは、ギンタのパワーが上がっていると考えるべきところなのかなぁ。
ちょっと、あっけなかったなぁというのが、今の感想です。
昔はおもしろかったけど、最近は、ダメダメとかいわれながら続いていた「からくりサーカス」も、とうとう完結です。
でも、本当に、最近の「からくりサーカス」は、ダメダメだったでしょうか?
わたしは、43巻まで、ずーーっと、一定のテンションを維持してきた希有な物語だと思っています。
そのテンションは、人に優しい、肌触りのいい種類のものではないので、人にとっては重たかったのかもしれませんが、それは決して、「ダメ」といわれる種類のものではなかったのではないかと思います。
なによりも、この物語を43巻かきあげたというが、すばらしいと思います。
たしかに、この物語は、矛盾や、穴がいっぱいあると思います。テンションだけで押し切っていく強引な展開。絶対、先なんて考えてなかっただろう……とか思いますが、人生もまたしかり、本当のところ先なんてわからないんですよねぇ。
だから、
「元気があれば、なんとかなる」
というのは、とても、本当のことだと思うのです。
フェイスレスとまさるの最終決戦。
あそこで、ディアマンティーナや、問いに対するまさるの答えが、あんなふうに決まるなんて、多分、作者だって計算してかいたわけではないと思います。
でも、物語の持つ、テンションがいつも、しっかりとスジの通ったものだったので、しっくりと落ちていったと思うのです。
こういう仕事って、なかなか出来ないんですよねぇ。
キャラクターが生きて、本当に物語をぐいぐいと引っ張っていきました。
完結に立ち会えてうれしいです。
おつかれさまでした。
カーテンコールに、拍手!!