暁の歌 藤田和日郎短編集
短編。よく考えると、少年マンガの短編って、けっこう少ないです。
それは、キャラクターを生かそうとしたら、どうしても長編になっちゃうからのような気がします。
そういえば、最近は、少女マンガでも短編少ないような気が。
短編は、やっぱり、キャラクターがよくできていれきばできているほど、もうちょっとこのキャラたちを見ていたいという不満もでてくるような気がします。
「美食王の到着」が、2003年最高の読み切りなのは、あのラスト近くのシーンのせいなのだろうか?
「人魚の傷」は、名作だと思います。
人魚がらみの血なまぐさい事件ばっかりではなくて、永遠に生きていくことの日常みたいな作品もあってもいいかなぁと思います。
連載ではないので、そういう「遊び」の部分というのは、難しいかな。
先代勇者の「ダンナ」は、ギンタのパパのようですな。
このあたりのわかりやすさ、吹っ切れ加減に、安西 信行の強さを感じます。
この作品や、「最終兵器彼女」をかいた人と、「いいひと。」をかいている人が、同じ人だとはとても思えないんですが……。
こういう、心に闇を抱えた作品の方が、わたしは好きです。
闇があるから、光がよりいっそう輝くのです。
わたしは、ちょっと宮川くんが、可哀想だと思います。
ルールの中で、1番勝てる試合をするのは、当然だと思います。
まあ、戦い方も自分で決めたんだから、しかたないか?