狂骨の夢5
文覺長者の結末が、びっくりというか、いかにもなところです。
バシッって決まって、好きだけど。
お前、さっきまでしゃべっていたやろう。京極堂、いつ気づいたんだ!!みたいな。
実は、わたしも相貌失認の気がちょっとあります。
人は、だいたい雰囲気と場所で覚えるので、シチュエーションが違うところであうと、びっくりするほど誰かわからないです。
きらいな訳ではないのですが。
朱美さんが、いい女過ぎて怖いぐらいですねぇ。
でも、好きなのは「魍魎の匣」なんです。
名探偵、みんなを集めて「さて」と言い。
ということで、推理、憑きもの落としのパートです。パターンな気もしますが、繰り返し何度も続ければ、それはそれで様式美になるのかもしれないとも思います。
探偵とうじょう。
ただし、迷の方の。
いや、実は、周りのみんなは迷っているけれど、自分だけはまったく迷っていないのかも。
いろいろそろってくる「承」です。
マンガを先に読み始めて、小説で追い越してラストまで。
だまし方は、あいかわらずうまい。書き方から、トリックまで、良くできているお話です。
ただ、このシリーズも3冊目。ということで、ちょっとパターンができてきた感じがします。
決して退屈ではないのですが(それどころか、たいそう面白いのですが)、物語の流れ方が見えちゃう感じはします。
これは、推理の底が割れているとかではなくて、多分、雰囲気の問題です。
ちょっと、変化も必要なのかも。
京極堂は、陰陽師で、陰陽師というのは基本宗教家ではなくてカウンセラーなんだな~。そして、そのあり方というは、とっても正しいものなんだろうなぁと考えていました。
自分が何を信じているかよりも、人が何を信じたいと思っていて、どうすれば効果が上がるのかというのを最大限に大切にしている感じです。
薔薇十字探偵シリーズ第2弾です。
薔薇十字探偵、大活躍の1冊。
しかし、今川さんみたいに、どうみても人間に見えないキャラ(プリン?)が、サラッと出てきて、すごい感性だと思います。
そして、割と今川さんが常識人だという……。
原作でも、そうなの?