バイ オーグ・トリニティ14
なんというか、途中、訳がわからんとか思っていたけれど、それでもなんかなっとくの大団円。
ホサの存在って、ある意味、藤井にとって邪魔者の異物にしか過ぎないんだけれど、それを藤井が最初から全面的に受け入れているというのが、このお話のすべての救いの源泉だなぁと。
完璧な世界は、でも完璧さ故に閉じてしまっている。
他者を受け入れることは、その完璧さを壊すことにもなるけれど可能性は広がっていく。
言葉にすると、ちょっと陳腐かな。
ん?
ループを断ち切ろうとした話を知っているぞ……。
と思って、考えていたら、たがみ よしひさの「化石の記憶」だった。1985年。ループ物なんて言葉ができたのは多分2000年代だと思うから、その天才に震えます。
まあ、あれは今回ループから逃れることができなかった。でも、なんかいもループするうちにきっとほころびが……。それを信じてループを続けようみたいなラストでした。
で、そのループを回避するほころびはなにかという、たがみ よしひさが出した宿題を、延々と探し続けることで今のループ物の流行があるのかもしれない。
これも、そんな話の1つじゃないかと感じながら読んでました。