物語の幸福

荻原規子,読書

つる花の結び 上 源氏物語

中の品の物語。本当は、こっちよりも先に「宇治の結び」があったみたいですが、なんか間違えてこっちを先に。
なんか、もしかしたら、このあたりの掌編の方が、メインの「源氏物語」の流れよりも少し先に書かれた部分があるのではないかというお話には、ちょっとありうるかもと感心しました。別に、この流れ全部を先に書く必要はなくて、ちょっと掌編を書いて、大長編を書いて、落ち穂拾いをしてというのは、確かに充分考えられる気がします。

なんだろう、新しい解釈とかがあるわけではなくて、ただ淡々とお話が流れていくだけなのですが、なんでこんなに読みやすいんだろうと感じています。
そして、ヘッセ全集とこの荻原源氏は、読んでいるとものすごい多幸感が溢れてくるんですよ。理由は、謎なのですが。