クジラの子らは砂上に歌う23
完結です。
圧倒的なエンドです。そして、魂形を完全に悪であるとせずに、人間に寄り添うものとして最後までえがききったのは、本当にこの作者のすごい物語の構成力です。
エピローグで語られているリコスのその後、チャクロのその後は、なんというか、あぁ、リアルな物語だなぁとわたしは感じました。
それは、人それぞれ、感じ方は違うかもしれませんが。
「物語集3」。
次は、「ゲルトルート」だと思っていたのですが、5巻、6巻は、物語集でした。
ということで、「車輪の下」から「ゲルトルート」までの間、同時期にかかれた短編集という感じです。
なんとなくですが、ヘッセ自身の書きたい物語と売れる物語の間で、ちょっとずつ調整をしているような様子も感じられるかな。
「ある文通」とか、「友人たち」は、それが綺麗に整理されて表現されている気がします。
自分のためだけにかいていたら、多分、ここまで愛される作家にはなってなかったんだろうなぁ。
そういうところも、実はヘッセの好きなところです。