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ザ・コクピット10

本当に、いろいろな立場の人をその人の立場からかくのが上手いのです。
昔はそれでも、この人の目線って、ガニマタのチビに落ち着くのだと思っていたのですが、そんなことないですね。
イヤな二枚目にも、金持ってるだけでモテているような老人にも、心優しかったり、時には残酷であったりする美女にすら、この人の目線は自由自在に動いている。

現代風の若者にもなれれば、昔気質な老人にも、ヒーローにも、ほんとうに、夢の中では、なんにでもなれる人だったんだなぁと。
それが、特に出ているのが短編連作のこの「ザ・コクピット」シリーズです。

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歌う船

古典の部類に入るSFです。
今回、作者が書いたシリーズがⅠ冊にまとまった本ということで、今回、Kindleで購入、車の中でアレクサに読んでもらっていました。

アン・マキャフリーは、「パーンの竜騎士」のシリーズの短編をなにかのアンソロジーで読んだことがあるはず。
そして、「歌う船」も、最初のお話は読んだことがあるはずと思っていたのですが違っていたみたいです。記憶がない可能性もあるのですが、けっこう最近読んだ本ではない記憶はしっかりしているので(笑)

いや、女の子が電脳に繋がれているイメージは、けっこう強烈に覚えていて、多分、それは、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの「接続された女」ですね。
これが、ずっと「歌う船」を読んでいるあいだ、イメージの中にありました。
「接続された女」は、けっこう酷い話(出来の善し悪しではなくて鬱よりな話という意味)で、ずっとその話がいつはじまるのかと、ちょっとドキドキしながら聞いておりました。

「歌う船」は、そんなに酷い話ではなかったです。
短編の連作集で、歌う船と呼ばれたヘルヴァという女の子が主人公のお話です。
この女の子は、生まれたときに障害があって、一生、宇宙船の「頭脳」として生きることを運命づけられている。宇宙船型のサイボーグなんですね。でも、女の子。そして、「筋肉」と呼ばれる宇宙船のクルーとバディをくんで、宇宙を飛び回る。
もちろん恋愛的な要素もあって、ということで、まあざっくりいうと異類婚ものです。ざっくりしすぎというこもありますが。わかりますね、大好物です。
多分、機械とつながっている女の子ということで、「攻殻機動隊」草薙 素子とかの原型です。いまならいっぱいいるヒロインたちの最初の1人です。

でも、最初の「歌う船」の感想は、おもしろいんだけれども、やっぱり古いなぁ。なんかものすごくあらすじみたいな話だなぁでした。
いや、今のラノベとかだったら、この短編1話だけで10巻はいかないまでも、5巻ぐらいは書くと思います。

以下、ネタバレありです。

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ザ・コクピット9

「ハードメタル」から「ケースハード」へ。

焼き入れ。入れると鉄は固く強くなる。でも、強くなった分、脆くもなる。
今までは、その時代の焼きを入れられた男たちの話が多かったのですが、この巻では、その男たちが平和な時代に固くなりすぎたためにかえって齟齬をきたしている話にシフトしていく感じです。

腹一杯喰える国にしようとして、頑張りすぎて飽食の国になってしまったという嘆きと悲哀は大きい。

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SANDA11

もう、学園の先生たちが格好良すぎて。
というか、この人も松本 零士と同じく、世界を敵味方とか、大人子どもという二項対立で見ていなくて、いつも、それより上の視点をもっているなぁと感じます。

そこが、「BEASTARS」にしろ「SANDA」にしろ設定が、ブッ飛んでいるというだけでなく、SFっぽさを感じるところなのかもしれません。

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ザ・コクピット8

初期の「戦場マンガシリーズ」に比べると、「HARD METAL」編は、SFチックなネタや、現代に繋がっているようなネタが多いのですが、このあたりの話がメチャクチャすきです。
「ケースハード」までいっちゃうと、また突き抜けてしまって、「戦場マンガシリーズ」とひとまとめにしていいのか疑問に思ったりします。

バランスがとれた円熟期の松本 零士作品という感じがしますねぇ。