カミヨミ10
2つの剣の対立は、柴田 亜美のマンガの中で繰り返されてきた「赤い秘石」と「青い秘石」の関係と同じですね。
その運命的な対立と、今の自分の立ち位置のなかで、運命に翻弄されながらも、それに立ち向かっていく。
物語は、この国の国造りにまで、さかのぼっていきます。
D&Dの小説です。
どんな小説かというと、悪い魔法使いが、街の魔法のアーティファクトを盗んでダンジョンの奥に潜ったから、それを取り返すために、主人公がダンジョンを制覇していくお話です。
その世界の名前がグレイホーク。ダンジョンの名前がホワイトプルームマウンテン。
主人公の名前は、ジャスティカー。クラスは、レンジャー。
ものすごい、ストレートなRPG設定です。
で、いろんなパラディンとか、僧侶とかとパーティを組んでダンジョンに挑みます。
でも、このパーティが、もう、お互いに寝首をかこうとしているヤツのオンパレードです。信用できる(?)のは、相棒のシンダーズとフェアリーのエスカーラだけ。
でもまぁ、このジャスティカーですが、凄腕冒険者で、剣も、回復魔法も、けっこう使えるという。攻撃魔法や偵察は、フェアリーのエスカーラがして、モンスターの気配は、シンダーズが感じ取ってくれる。
剣も、かなり優秀な魔法の剣です。
だから、だいたい3人で、苦難を乗り越えていく感じです。
ということで、ストレートなダンジョンもので安心で、しかも、ところどころアレンジが効いていて、何よりも、キャラクターが、今的造形で、生き生きしていて、とっても読みやすかったです。
特に、モンスターまで口先三寸でなかまにしちゃう、エスカーラは、このお話の華です。
主人公は、ごつい禿男なんで、あんまり受けない……続編が、日本では翻訳されない……ような気もしますが(もともと、あんまりこの手のファンタジー小説の需要はないか?)、わたしは、続編が出たら、積極的に読みたいです。
イメージは、山田 ミネコの描く、ハヌマンとかで、けっこう、山田 ミネコのマンガに似合いそうな気がする(笑)
はじめて題名を見たときは、「ホワイトブルーマウンテン」と読んでいて、
「白か?青か?コーヒーか?」
とか思っていたのは、内緒。
プルームでした。
吸血鬼「ダレン・シャン」のシリーズとは、まったく関係ありません。
作者のダレン・シャンが、日本に来てインスピレーションをうけて書いた話。
まちがった日本のイメージが、クニツィアの「サムライ」と同じぐらいには全開です(笑)
女の子の名前が、コーヤサンって……。ヤマダサンとかいう人もいた。
まあ、別に舞台が日本とかかれているわけではないので、そういう世界もあるのだろう。
しかし、ダレン・シャンは、けっこう上手に話をつくります。
取られている題材に比べて、落としどころもものすごく健全。それが、物足りないところであり、児童文学としてわるくないところでもあります。
「ダレン・シャン」完結です。
なかなか、うまいことまとめたなぁと。
ダレン・シャンは、一言でいうと成長しない物語でした。
まあ、主人公がバンパイアという成長しない死者だということもあるのですが、状況の変化はあるのですが、本質的なところが変わっていく物語ではないのです。
だから、ある意味、バンパイヤとバンパニーズの争いというのは、スポーツみたいなものだし、ゲームみたいなものです。
その部分に、のれるかのれないかが、この物語を楽しめるかどうかのポイントになってくると思います。
ある程度、子どもに受け入れられた理由も、この辺にあるんだろうなぁ。
結局、ミスター・タイニーってなんなのよとか、そのあたりはもう、ゲームマスターとしかいいようがないんじゃないかと。作者は、ダレンなんだけれど、実は、彼自身がミスター・タイニーなんだろうなぁと。
だから、読んだ後になにかが残るかというと、実はなんにも残りません。
読んでいるとき、今の物語なのです。
「サマーウォーズ」見てきました。
もともと、たまたまネットで予告編を見たんですよ。その時は、「サマーウォーズ」に関する情報は、いっさいなしの状態で。
「細田 守監督作品」とテロップが出てくるのを「押井 守監督作品」だと思ったりして見てました。
「……押井 守、今度は、えらい爽やかな作品をつくるんやなぁ……」
とか思ってみていたのですが、その予告編だけで、けっこう、泣けてきたのです。山下 達郎の歌に、なんともいえない夏の田舎の風景。たくさんの親戚に、しっかりもののおばあちゃん。
ノスタルジーは良くわからないと以前書いたことがあるのですが、自分の中に、それがあることを、今回、確実に感じてしまいました。現代劇というか、ちょっと未来のお話なんだけれども、とっても、懐かしいにおいがしました。
それは、ショートバージョンの予告編だったので、OZとかネットの世界のことは全然なかったのです。で、具体的に、どんな物語かは、一切、わからなかったのですが、強烈に、この映画を見てみたいという思いが強くなりました。
で、すぐに、
「なーなー、映画見に行こう。アニメ」
という話になったわけですが、たいがい見る映画の好みはわたしの好みなので、一切情報なしに、
「いいよ~、いつ、どこでやってるのー」
と答えるねぇさんは、えらい人だと思います。そして、たいがい、映画を見る前には、
「なーなー、途中でねてたらゴメンな」
と、テンション低(笑)
調べてみると、滋賀県では、近江八幡でしかやっていない……。
ということで、大阪、梅田まで出て見てきました。
「うーん、聞いたことない映画やなぁ」(姉さん談)
まぁ、わたしは、その後、偶然、テレビでやっていた特集とか(キャイ~ンが紹介していた)とかを見たり、ネットでの評判を見たりして、おもしろそうだと期待していたのですが。
でもまあ、地方ではやっていない映画ですし、観客も少ないかなぁと思いながら映画館に行ったのですが、2時間前で、ほぼ満席。こんなにお客さんが入った映画は、久しぶりに見ました。
映画は、期待通りというか、期待以上の出来でした。
映画が終わって、映画館を出るときのわたしの感想は、
「これ、もう1回見たいな」
おもしろいと思う映画はいっぱいあるのですが、けっこう1本映画見ると疲れたちゃうので、見終わってすぐに、こんな感想を持つ映画って、すごく珍しいです。
以下、ネタバレありです。映画を見に行ってからお読みくださいませ。