クイーンエメラルダス2
海野 広が、この後、エメラルダスにどう関わってくるのか、さっぱりわからないのですが……。
でも、トチローは、かっこよく、誰がなんと言おうと、この作品は名作なのである。
海野 広が、この後、エメラルダスにどう関わってくるのか、さっぱりわからないのですが……。
でも、トチローは、かっこよく、誰がなんと言おうと、この作品は名作なのである。
松本 零士のかくキャラクターのなかで、誰が1番好きかというと、大山 トチローが大好きなんです。
ということで、大山 トチローの永遠の恋人・エメラルダスの物語「クイーンエメラルダス」は、わたしにとっては、松本 零士の最高傑作の1つだと思います。
もっとも、この1巻目には、トチローのトの字も出てこないんですけどね。
さらに、多分、エメラルダスがさがしているものって、トチローの消息だと思うのですが、どうして、
「わたしがさがしもとめているものがなにかを知ったら…海野広は、わたしを殺そうとするだろう」
なのか、まったく意味がわかりませんが(笑)
うーん、エメラルダのお話は、この「クイーンエメラルダス」というお話だけで閉じているのではなくて、「宇宙海賊キャプテンハーロック」や、「ニーベルングの指輪」、「銀河鉄道999」などの中で何度も語られる、お互いに細かいところは矛盾していたりする物語全部を含んでおもしろいのです。
スターシステムを使ってかいているマンガ家ってけっこういるのですが、こうやって、どの作品も、結びついていないようで結びついている作風っていうのは、松本 零士ならではだと思います。
悲恋のお話は好きです。異類婚のお話とか。
そして、ここでも、自分と手塚 治虫の……というか、この短編集を編集した人間との感覚の違いを思い知らされるのであった。
小川 洋子の解説は、ちゃんと作品読んで書いている。真面目な人だ。
こうやって、並べて読んでみても、「どろろ」のおもしろさというのは、別格。
本当に、なんで途中で終わっちゃったんだろうと思います。
なにが怖いって、表紙の、ちょっといっちゃってる目のアトムが、1番怖いです。
今までの作品集に比べたら、これは、1番まともな感じです。まあ多少、ネタはわれているところはあるのですが……。古典なので、ネタはわれているのではなくて、この人が、このネタをはじめたというのもあるのかもしれません。