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西の善き魔女8 真昼の星迷走

とりあえず、完結の8巻です。
もともとは、番外編としてかかれていたものですが、他の番外編とは違って、これは「その後」が書かれています。

完結が「とりあえず」なのは、、短編の番外編なんかが、まだ書かれているようだからです。わたしは、ちょっと時期をおいたら、また、ズラッと長い3人の女王の物語が読んでみたいなぁと思っています。
結局、ディー博士はなにをしているかとか、わかんないままですし。
まだまだ、世界には、神秘も、問題も残っています。

今回、かなり、SFによった作りになっています。
そのあたりの受け取られ方が、多少、心配でもあるのですが。

でも、ずっと読み継がれてきているので、そんな心配は不要なようです。

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西の善き魔女7 金の糸紡げば

あぁ、外伝でこんなことをいうのもなんですが、これは、今までの「西の善き魔女」のなかで1番良いです。好きです。

まあ、障害の物語的(すぎる?)解釈というのは、あると思うのですが、それでも、これはいい話です。

ディー博士のことが、これだけ詳しくかかれたのもはじめてですね。
やっぱり、親としては、失格だと思います。自分の関心が、1番大事だし。
でも、この人が、エリディーンとどんな大恋愛があったのかというのは、けっこう気になるし、読みたいと思います。

次は、いよいよ最終巻。
さらに未来に物語はすすんでいくようです。

楽しみです。

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西の善き魔女6 闇の左手

ついに、世界の秘密があきらかに。そして、バードとフィーリの役割も。

かなり急展開で、事態も深刻なこの巻ですが、わたし読みながら、ずっと笑いっぱなしでした。なんとまあ軽やかに、荻原 規子は物語を紡いでいくんでしょう。

まさか、女王試験の行方があんなふうになるなんて思ってもいませんでしたが 、これもとても正しい気がします。

レアンドラ、アデイル、フィリエル。ライバルすらも味方につけてというのは、とっても正しい「女王試験」物語だと思います。

いやあ、女王試金石を今までフィリエルしかもっていなかったというのは、衝撃的でした。わたしが、読み取れてなかっただけか?
女王候補はみんなもっているんだと思っていました。なんで、3つもあって、しかも、もう女王ににならないような、オーガスタ王女とか、エリディーンとかが持っていたんだろう。
というか、いつ、受け渡しをするもんなんだコレは?
ただ単に、血族のあかしを立てるためだけのものならば、女王のところに1つあればすむ気もするし……。

とか、

結局、ディー博士は、どうなったのよ。

とか、

まだまだ、疑問は残っているのですが、そして、「これから」のこととか。

でも、ひとまずは、とてもきれいに物語がとじたなという気がします。
では、外伝に。

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西の善き魔女5 銀の鳥プラチナの鳥

西の善き魔女の4巻目。
でも、今までのように、フィリエルとルーンの物語ではなくて、今回は、アデイルの物語です。
フィリエルとルーンのお話は、次の6巻目で、完結するそうです。

ながれとしては、ここにこの本が4巻目として入るよりも、一気に本編をすすめてくれた方がいい気がするのです。
こういう、主人公が違う物語がいっぱいあって……という物語ならば、いろんな主人公の物語を平行させてという方法もいいと思うのですが、これ1巻だけですからねぇ。どっちかというと、メインのストーリーを追いかけたい気分です。

で、メインのストーリーに納得してから、ご褒美のように、

「実は、あの時はね…」

としゃべり出された方が、嬉しい気がします。

今まで、何回もかたちをかえて出版されてきた「西の善き魔女」なので、商売的には、これが正しい形なのかもしれません。「外伝」って、やっぱり、本編ほど売れない気がするし、特にこの「銀の鳥プラチナの鳥」は、主人公も変わっているしで、本編の間に紛れさせるのが正しいのかも。

でも、そういう配慮というのは、このお話に対して、失礼な気がする。
これって、極上のご褒美になるのなぁ。

ということで、この本は5巻としてここにあるということ以外は、不満のない楽しめる物語でした。

個性が全く違う2人の女王候補。
このモチーフは、アンジェリークを思っていたのですが、魔女っ子メグちゃんも思い出したりしていました。

もちろん物語は、一方の女王候補の側からかかれるのですが、必ずしも、どちらかが、正義で、どちらかが悪というわけではありません。

「西の善き魔女」でも、レアンドラは、決して邪悪なわけではないような気がします。1

アデイルの物語で世界を動かしていきたいという思いは、作家の思いでもあるのではないかと思います。

では、次はいよいよ、本編最終巻です。

  1. まあ、清濁併せ呑む大人としてかかれている?ので、アデイルや、フィリエルなどの少女から見れば耐え難い面もあると思うのですが。 []

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西の善き魔女4 世界のかなたの森

前巻で運命の別れをした、フィリエルとルーン。
いきなり、この巻のまん中ぐらいで、再開しています。

きみら、どんなけこらえ性ないんや(笑)1巻分ぐらい別行動しろや~。

と思わず叫んでしまいました。

でも、おもしろい。そして好きです。

物語は、この世界の成り立ちへ。
世界の果てにある見えない壁。誰がいったいこの世界のシステムを作ったのか?

「西の善き魔女」は、フィリエルとルーンの物語ですが、この世界はすごい魅力的で、彼ら以外の物語も語れそうなぐらいノビノビと広がっています。