王国の鍵6
「王国の鍵」最終巻です。
前巻で、折り返し地点かなと思ったら、一気に最終巻、一気に展開してビックリです。
最後は、怪獣大決戦に(笑)
少しの悲しみや、苦みをかかえながらの終幕というのは、「指輪物語」から続くファンタジーの王道です。
いろいろな謎が、ほぼとけて、物語は折り返し地点かな。
これからの展開にも、期待しています。
4巻目で、ちょっと物語のテーマが見えてきたなぁという感じです。
ただし、この人のお話は、実はほぼ全部、「自分のなかの暗黒面をどう受け入れていくか」ということだなぁ。
今回も、そのあたりを「竜人」と「竜使い」の二面性で描いていくのだと思います。
主人公たちも、特にレティとかは、自分の暗黒面(欲)と向き合わなければならなくなってきました。
紫堂恭子の作品は、やっぱりファンタジーが1番ですねぇ。
「オリスルートの銀の小枝」とか、「癒しの葉」とかは、読み始めると止まらなくて、一晩中読んだりしました。
止まらなくなるのは、けっこう珍しいです。あと、そういう経験があるのは、「スケバン刑事」ぐらいです。
この人の物語のテーマは、デビュー作から一貫して、自分自身の暗黒面とどう向き合えばいいかというというものが多かったのですが、「王国の鍵」は、それも含んで、それ以外のテーマにも挑戦しようとしているみたいです。
紫堂恭子の描く王道のファンタジー。
続きがきになります。