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むかし・あけぼの 上 小説枕草子

「鬼の女房」でも書かれていた清少納言と則光。やっぱり、いいわぁ。
そして、「清少納言と申します」のなぎ子とも重なります。それは、この清少納言の圧倒的な陽性ですねぇ。
いや、イヤなところはないとか、理想の人とかではないんですよ。でも、この人といれぱ、絶対に楽しいわという感じがあって好きです。
則光との関係も、まあ、そのへんのおっちゃんとおばちゃんといってしまえばそうなのですが、それが大層、愛おしく感じます。
まあ、宮中のいろいろなできごとよりも、こっちの話の方が好きかな。

私は草子に、則光の「かわいげ」を書きとどめるだろう。
と思った直後の
書いてやるもんか!
までの一連の流れとかは、もう本当に落語としか思えない。爆笑しました。それでいて、そうよねぇとも思うし、そして、嫌味でないのです。

なんだろうな、この気持ちよさは。
まあ、世相というか、時代の趨勢は移り変わっていって、だんだん悲しいことが起きてくるのですが、それでも、まっすぐ前を見ている感じがあります。

源氏物語はなよなよっと男も女も一向にすっくりしないところに情緒があっておもしろいのですが、清少納言の物語は、あっさり、そして、すっきり、くっきりといろんなものを見せてくれるところがあるのだと思います。

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ジョゼと虎と魚たち 下

絵が、なんともいいですねぇ。
あぁ、「荒ぶる季節の乙女どもよ。」と同じ人の絵なのですね。
俄然、読みたい気持ちが湧いてきました。

なんだか、死んだみたいに生きていく諦観した感じの原作と、生きる希望に満ちあふれている感じのマンガ・アニメ版。
どっちも、好きです。

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ジョゼと虎と魚たち 上

まあ、映画と一緒の展開です。
映画は、いつも見返したりはできないので、あるとうれしい。絵も一緒だし。

ばあちゃんのグリコとか、凄い好きなシーンがいろいろあります。

上巻は、ばあちゃんが亡くなるところまでです。

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ジョゼと虎と魚たち

昔、実写映画してたときにポスターを見たことがあって、ちょっと興味があったのです。
で、アニメ映画がつくられたということで予告編とか見て、惹かれて、映画を見に行きました。

この本を買ったのは、映画を見に行くちょっと前かな。本屋で見かけたときに、「えっ、短編なんだ」とちょっとビックリして購入しました。

映画は、甘いお話だといえばそうなんですが、とてもよくできたわたしは好きなお話でした。
絵本のあたりの伏線の回収具合とかは、本当に良くできていた。

でまあ、あんな感じのお話を期待して読んだのですが、全然、雰囲気はちがいますねぇ。

でも、これはこれで、なんか凄いいい肌触りで良かったです。

基本、田辺 聖子というと、おっちゃんおばちゃん小説なイメージが。ウチの父が好きだったんですよ。昔、このサイトで父の追悼文のつもりで「鬼の女房」の感想も書きました。なんと、サイト吹っ飛び事件のせいで、なくなっちゃったのですが。

で、この本の短編集も、イメージ、おっちゃん、おばちゃんのイメージでした。映画みたいに、若々しい感じはあんまりない(笑)
そして、もともと、おっちゃんおばちゃんぽかったわたしが、リアルなおっちゃんおばちゃんになっていますので、まあ、おもしろくないわけがないという。

ジョゼは、わたしのなかでは映画のビジュアルイメージに若干ひっぱられていますが、恒夫なんて、おっちゃんです(笑)
そして、この時代から、ツンデレって、ちゃんとあったんだという。

なんだろう。どの小説も毒がないわけではない。でも、ものすごくおっとりしているというか、上品(?)な感じがするんですよねぇ。悪意が表面にでてこない。諦観している感じなんでしょうか。それがすごく気持ちいいのです。
なんでだろう。関西弁のせいかもしれないです。

特に、「ジョゼと虎と魚たち」のラスト1ページの言葉は、ものすごい衝撃的。衝撃的なくせに、全然、激しい言葉ではなくて。
田辺 聖子、つくづく、凄い小説書きだなぁと思いました。