種子にはじめからやどっていたもの
日出処の天子7 完全版
全ての種はまかれていて、もう、そう育つ以外には選択肢がないという、そういう運命論的な物語なのかなぁと思ってしまいます。
この人間ドラマを、古代史というか聖徳太子という題材をかくのにもってきたというのが、山岸 涼子の凄さです。
でも、この物語が種として作者の中にやどったときに、もう、そうにしかなりようがなかったのかもとも思います。
ということで、最終巻。
そして、「馬屋古女王」。
最初、「花とゆめコミックス」の「日出処の天子」の単行本が、メチャクチャ薄かったのを憶えています。
あの時、白泉社では、「馬屋古王女」の後半をかき直さないと雑誌に載せない、いやかき直しはなしないみたいなことがあって、山岸先生と決裂、その後、角川から完全版が出たみたいな話だったかな。
そして、もともと、最終巻に入れるはずの「馬屋古女王」が入らなかったために、最終巻は、メッチャ薄かったという……。
まあ、本当かどうかはわからないのですが、なんか、そんな話だったような。
あの時代って、少女マンガの評価が、うなぎ上りの時代だったと思うのですが、それでも、そんなことがあったんだと思うとちょっと、ビックリしますねぇ。
でも、「日出処の天子」との対比として、そして、すべての痕跡を消し去る「日出処の天子」の完結編として、やっぱり、「日出処の天子」に続くこの形で掲載されることは必要だったんだと思います。

