行き着く先とそのさらに向こう側

吉野朔実,読書

ぼくだけが知っている3

このマンガの行き着く先が、十一だとしたら、なんと無惨なほど正確に、この作者は現実を切り取ってしまっているんだろうなぁと思う。

でも、少しずつ礼智が、友だちにとけ込んでいったように、そして、結局、十一が助かってしまったように、行き着く先のそのさらに向こう側をなんとか、のぞきこもうとしている。
その部分を信じて。

そうした冷たいぐらいに冷静な目のにしか見えない真実もきっとあるから。