死すべき定めの人の子に…

中山星香,読書

妖精国の騎士3

主人公が、ローゼリィという女の子であるということ(まあでも、そこらへんの女の子とはひと味違いますが)が、この物語を他のファンタジーから際だたせていると思います。

同じようにファンタジーとして完成された世界をもつ、トールキンの世界では、ロマンは、すごく遠景なのですが、この作品は、ファンタジーとして完成されながら、しっかりと少女マンガでもある。
その部分が、完結までずっとすすむことができた理由のような気がします。

運命に翻弄されるだけではなく、自分から立ち向かっていこうとする姫君。
そういうお話が、ちゃんとうけいれられているというのは、とても心強いことです。