人は幸福になる義務がある。

吉野朔実,読書

恋愛的瞬間1

「人は幸福になる義務がある。」

これは、とてもいい言葉だ。

森依のいう「恋愛的瞬間」というのは、今ひとつよくわからないけど、恋愛そのものではなくて、その刹那、刹那に幸福感があるというのなら、なんとなく理解できる気がします。

結局、人が納得する形が「しあわせ」ではなくて、自分が(または自分たちが)、納得する瞬間が「しあわせ」なわけです。

好きな話は、「螺旋の中に住む」です。
誘拐された女の子の話。実は、わたしのとっては、この話の救いの部分は、付け足しにすぎないのかもしれません。
でも、それでも、物語の終わった後も、こんな風に、物語が続いていったら、幸福かも。

含蓄があるなぁと思ったのは、「恋をしたことがない」かなぁ。