ラ・ヴィ・アン・ローズ

小山田いく,読書

すくらっぷ・ブック1 小山田いく選集3

多分、小学校の5年生か、6年生の頃。

「すくらっぷ・ブック」は、アニメではなく、マンガとしてはじめて意識した作品です。

それまでは、アニメを見て、そこから知ってマンガを読むという方向で、多分、「デビルマン」なんかにはもう出会っていたとは思うのですが、やっぱり、アニメのおまけみたいな形でしかマンガを見ていませんでした。

そんなわたしが、どうして、「すくらっぷ・ブック」に出会って、惹かれたのかは、じつは、よく覚えていません。

男の子も、女の子も、アニメも、マンガも、混沌とした時代。突然、目を覚まさせられるように、すくらっぷ・ブックに出会って、夢中になりました。

中学校に行ったら、こんな、バラ色の生活が待っていると、半ば本気に思っていました。
小学校の高学年というのは奇跡みたいな時期で、幼年期からの続きで、まだ、男とか女とか意識する前の段階の異性の友だちがいっぱいいて、しかも、異性というのを意識しだしたころなんですね。
だから、この友情とか、恋人とかいう話が、とっても、リアルに感じられたのだと思います。

どれぐらい夢中になっていたかというと、多分、6年生のお楽しみ会で、友だちと2人でこのマンガの紹介をやっていますね(笑)

あと、それは、中学校に入学していてからも続いていて、夏休みの英作文の宿題で、すくらっぷ・ブックのキャラクター紹介なんかしています。

Makky.
Her name is Maki.
She is very fine.
She is very cute.
She like summer,very much.
Becouse,she is born to enjoy summer!!

とか、かいていた気が(笑)

今回読んでみて、このマンガが、自分の人格形成に、どんなけ影響力があったのかが、メチャクチャよくわかって、こわいほどでした。
わたしは、今でも、考え方の端々が、すくらっぷ・ブックです……。

昔、ここを読むたびに泣いていたなあというところも、思い出したりしました。今は、それほど純ではなくなったので、その部分では泣かないのだけれど、ときどき、フッと追憶に沈みそうになります。
で、三十代になって、やっと、そういう世界の(全部は無理だけれど)エッセンスを手に入れられた気がします。

この本に出会わなかったら、今みたいなマンガ読みにはなっていなかったかも。
それが、幸福なことか、不幸なことかはわからないのだけれど。
でも、わたしは、出会えてよかったなあと思います。