読書,髙山由紀子ファンタジー,千年の黙,子ども,映画,源氏物語,紀・魍魎伝説,角川グループ,角川グループパブリッシング,角川文庫,角川書店

源氏物語 千年の謎

映画化された「源氏物語」ですが、途中で、安倍 晴明とか出てきて、ファンタジーちょっと入ってます。
わたしの中の安倍 晴明と紫式部の関係といえば、谷 恒生の「紀・魍魎伝説」あたりに出てきたような気が……。たしか、あの紫式部は、子どもで、晴明にだっこされていたイメージが……。1

なんか、「ソフィーの世界」的に展開で、そこもビビリました。でも、けっこう面白かったです。

紫式部自身は、けっこう権力志向。
これは、「千年の黙」のときもちょっと感じたのだけれど、実は、男が書いた紫式部より、女の人が書いた紫式部の方が、権力志向が強い気がします
権力志向というよりも、価値のある(勝ち組の?)男に「認められたい」という思いかな。

男性が書くと、女性を理想化するので、あんまりその欲望のドロドロしたところがなくなるのかも。

しかし、夕顔の正体とかは、新解釈でビックリしたと言うよりも、笑ってしまいましたが……。 そ、それは、ないわぁ……。
まあ、安倍晴明が、道長のボディガードみたいな感じだったのは、確かみたいで、時代的にはあっているのかな?

 
髙山 由紀子
角川書店,角川グループパブリッシング
発売日:2011-06-23
 

 

  1. 今、本を調べようと思ったらなかった。角川文庫の続巻が出なかったので、処分してしまったようです。だから、もしかしたら違う話だったかも。 []

永野護,読書ファイブスター物語,永野 護,源氏物語,角川グループ,角川グループパブリッシング,角川書店,F.S.S. DESIGNS

F.S.S. DESIGNS3 KALAMITY GODDERS:BOTH

表紙を飾るクリスティンがきれいできれいで、不憫で不憫で。わたしのなかでは、「ファイブスター物語」のヒロインは、クリスです。

しかし、文法的におかしな文章とか、「源氏物語」の弁慶ってなによとか、テキストについてツッコミどころはあるのですが、絵だけでなくて、これだけの設定を考えて自分で人に伝わるように書く能力というのは、やっぱり凄いと思います。

これを読むと、コミックをまた読み返したくなって「ファイブスター物語」12巻をまた、読み返したりしていました。
この設定集がないと、物語を完全に楽しめたり理解できないというのは、ちょっと問題だとは思うのだけど、「ファイブスター物語」自体、やっぱり、ものすごい魅力的なお話です。

読書,魔夜峰央パタリロ,パタリロ源氏物語!,パタリロ西遊記!,源氏物語,白泉社,白泉社文庫,西遊記,魔夜 峰央

パタリロ西遊記!5

あぁ、「パタリロ源氏物語!」だけでなくて、こっちも、途中で終わっているんだ。
外伝って、なんだよ!!

しかし、こうやって見てみると、「パタリロ源氏物語!」も、「パタリロ西遊記!」も、作者が意図したところで終わっている様な気もしないではない。

特に西遊記は、後半、けっこうグダグダみたいだからなぁ。

森谷明子,読書井沢 元彦,創元推理文庫,千年の黙,東京創元社,森谷 明子,源氏物語,GEN

千年の黙 異本源氏物語

「源氏物語」をはじめて読んだのは、高校1年のときです。なんで、時期まではっきり覚えているかというと、夏休みに勉強の合宿があって、そのときに渡された本が、「源氏物語」の現代語訳の抄本だったのです。
で、あんまり、いい印象がなかった。主人公が、好きじゃなかったですからねぇ。昔から、意味もなくもてる男には、反感が(笑)まぁでも、女の子のキャラがたっているのは、とても印象的でした。

で、その後、大学の古典で「源氏物語」を勉強する様になって、その前後で、「あさきゆめみし」を読んだら、けっこうおもしろくて、しかも、古典の授業が、今までになく良くわかる(笑)ということがあって、何回か、自分のなかで「源氏物語」ブームがおきて、現在にいたります。

ということで、この「千年の黙」も、去年読んでいた井沢 元彦の「GEN 『源氏物語』秘録」も、そういう自分のなかの「源氏物語」マニアな部分で読んでいる1冊です。

今回の「千年の黙」は、現代から「源氏物語」の成立を推理していくお話ではなくて、「源氏物語」が書かれた時代そのものを舞台として、どうしてそれが、その時代すでに、今の様なかたちになったのかという謎に迫っていきます。
それも、名探偵・紫式部が(笑)
これは、けっこう、惹かれるシチュエーションでした。

3つのお話ができていて、1話は、「枕草子」にも書いてある猫騒動のお話。2話目、3話目が、源氏物語の成立についてのお話です。
マニアとしては、2話目、3話目が、刺激的で好きです。雰囲気は、1話目がいい感じです。

読む前は、もっと軽いお話を想像していたのですが、けっこう読むのに時間がかかりました。
でも、この人の人物評価は、けっこう、わたしには納得のいくものでした。

そう、やっぱり、そんな大往生は、ゆるされないですよねぇ。

あと、これを読んでいて思ったのは、なんか、「源氏物語」の成立…というか、書かれ方とか、読まれ方って、今の同人誌とかともしかしたらよく似ているのかも……と思った。

滝沢馬琴,碧也ぴんく,読書ホーム社,ホーム社漫画文庫,八犬伝,源氏物語,滝沢 馬琴,碧也 ぴんく,集英社

八犬伝4

このあたりが、1番、作者も書いているが楽しそうなところですね。
意味もなく、女装してみたりして(笑)

後半は、苦しくなっていくからなぁ……。

毛野さんを軍師に設定するあたりが、でも、馬琴の人を見る目の弱さがあると思ってしまう。
そういう意味では、やっぱり、「源氏物語」っていうのは、すごい。