遙かなる時空の中で15
記憶喪失編、まだまだ、続きます。
アクラムというか、鬼の存在についてみえてきたものもあり、けっこう、物語のターニングポイントがもしれません。
しかし、「アンジェリーク」にしろ、「遙かなる時空の中で」にしろ、なかなか、コーエイは、マンガに恵まれているなと思った。
丁寧にかいているので、なかなか続編に続かないという欠点はあるのだが……。
乱歩のデビュー作です。
推理小説を読み込んでいるだけあって、かなりひねくれたつくりになっています。
わたしは、どうせ推理ものならストレートな推理ものの方が、よいなぁとちょっと思います。
チェスタートンのブラウン神父をちょっと思い出しました。
こっちも、「二銭銅貨」と同じく、ひねくれたところがあります。
ただ、こっちのひねくれかたの方が、性格はいい(意味不明だな)と思ったりしました。
あとがきの「逆さまトリック」という話が、おもしろかったです。
でも、ちょっと無理があるかな。こういう無理が、乱歩らしさなので、悪くないです。
初期短編集だけあって、いろんな乱歩の趣味がでています。
これは、自分が自分を殺してしまうというイメージ先行の変な趣味が出ています。
明智小五郎登場。
しかし、このトリックは、卑怯な気もします。
でも、現実的には、こんなもんだろうなぁ。
不審者は、赤い車に乗って……。
これは、思い入れのある1編です。
大学の心理学の講義のときに、あらすじを聞かされて、謎解きの部分をやったことがあります。
見事だまされて、感心した覚えがあります。
多分、それが、ファースト江戸川乱歩かな?いや、少年探偵団とかのシリーズは読んでいたか?
これはまぁ、トリックがバレていたといえばバレていたのですが、爽やかな読後感で、嫌いじゃないですよ。
あぁ、乱歩の読者は、もっと変な趣味なのを求めたのかも。
このどんでん返しが嫌われたということは、やっぱり、乱歩って、変な小説を求められていたんだなぁと思います。
うーん、こんな恋愛は、きらいじゃないですけど、それをみて一喜一憂する気持ちは、わからないかも。
というか、女の子の暗号に気づかないというところが、間抜けすぎです。
そして、女の子のその後も、ちょっとよめちゃいました。
同じ秘めた恋愛の話ですが、「日記帳」より、こっちの方が数倍好きです。
それは、もしかしたら、「算盤が恋を語る話」という題名が、好きというのも大きいかも。
この恋は、かなって欲しかったなぁ。こんなことする男の人は、けっこう好きかもしれない。
これほどマメではないのですが、内気なところが自分に通じるような気がするんだと思います。
それほどつまらない作品とも思えないのですが。
しかし、ここでペシャンコになっても、後、あれだけの作品を書くんだから、偉大だと思います。
これは、軽快で落語っぽくっておもしろいです。
肩の力を抜いて伸び伸びと書いた感じです。
ミステリーというより、怪談っぽいお話です。
まあ、ポーとかも、ミステリーとホラーと両方書いていたし、けっこう相性はいいのかも。
でも、怖さにオカルト的なギミックを使わないところは、乱歩の意地だなぁ。
これは、「白昼夢」というより、「盗難」と同じ落語っぽいお話です。
これは、これでわたしは好きです。
推理するから、間違える?みたいな感じがありますねぇ。
でも、夢遊病者ネタは、1回使っているので、新鮮みとしては、難しいかも。
このあたりの発想が、後のそのものズバリ「怪人百面相」につながっていくんだろうなぁと思うと、なかなか、味わい深いものがあります。
まあ、嘘オチ、夢オチは、あんまり何回もするもんではないのですが。
乱歩お得意の退屈さんも、出て来ます。
さすが、すべてがつまっている初期短編集です。
しっかし、明智って、ものすごい正義の熱血漢だと思っていたのですが、それって、少年ものだけのイメージだったんですねぇ。
いや、すごい彼は、自首することすら見抜いていたからそう言ったのかも……。
まぁ、実は、気づいてなくても、告白されればそう言うだろう……。
女は、こわい。
うーん、上手に書いたら「幻の女」みたいな傑作になりそうですが。
そして、「幻の女」と同じように、後半は、メタラクタラになるという……。
これ、ありえなーーいとか思いながら、おしりムズムズしますよねぇ。
変態の乱歩パワー炸裂という感じです。
そして、こういうのが、思いっきり受けるその時代って……。
これ、「一人二役」の裏表のような話だなぁ。
で、結論は、やっぱり女はこわい……。
ありえねぇ~。ということで、どっちかというと、ミステリーというよりホラーなのかな。
いや、ホラ話というのが、正確なのかも。
でも、ちょっと単純すぎるきらいはあるけど、乱歩の世界なんだなぁと思います。
けっこう、好きです。
ゴールテープの話あたりから、なんか、狂気のコメディみたいになってます。
そして、最後のオチが……。
でも、わたしの持っていた乱歩のイメージって、こんな感じです。かなりエスカレートした感じです。
喜多川夫人、怪しすぎです。
まあ、それ以外は、通俗小説として、けっこうおもしろいと思います。
うーん、乱歩自身の評価は、悪いみたいですけど。
偶然に頼りすぎているような気がしますが……。
うむ、ホームズでも、あったのか……。
これは、使い古された感じのトリックなので、けっこう先が見えていましたねぇ。
でも、これはこれで、悪くないと思います。
なんじゃこりゃ。
えーと、連作小説の乱歩のパートだけを取ったものです。
わかるか!!
ちょっと、期待されすぎな感じでかわいそうですねぇ。
しかも、わざわざ、お詫びの言葉まで書いている……。
できは、乱歩が自分でいうほど、悪くないと思うのですが……。
多分、乱歩は、自分の書きたい小説と、自分が書ける小説の間に、ものすごくギャップわ感じていたんだと思います。
でも、乱歩が書ける小説の世界が、わたしはけっこう好きです。
これは、犯人から動機まで、読めてしまった。
いや、あんな派手なことしなければ、絶対に捕まらないのに……。でも、悪いヤツは、悪いヤツなりの美学でもって、やらなくてもいいことまでやってしまうのが、乱歩の世界。
パン。
と見栄が決まるよさがあります。