諸星大二郎 デビュー50周年記念 異界への扉
デビュー50周年かぁ。
根強いファンが多いですね。そして、絵柄もものすごく安定している。
諸星 大二郎の作品や絵だけではなくて、それに関連する美術なんかも載っていて、単純に楽しいです。
そして、改めて思ったのですが、この人、絵にもお話にも、不思議な色気があります。ストレートな色っぽさというのは、全然感じないのに。なんだろう?生き物のなまなましさみたいな。でも、ちっともいやでない。
神話・伝説関係のお話が、やっぱり好きです。
世代によって、感じ方とか、重要と感じる作品は違ってくるとは思うのですが、どの世代から、神と思われているというのは凄いことです。
そして、今もかき続けている。
わたしにとっては、「11月のギムナジウム」や「トーマの心臓」が、やっぱり1番中心にあって、その周辺に「精霊狩り」とか「ビアンカ」とかの一連の作品があるのですが、ある人にとってはそれが、「半神」であったり、「残酷な神が支配する」だったり、「ポーの一族」だったりするのだろうというのは、ものすごく理解できる。
その作品を読んだ時期によって、その価値が大きく変わってしまうぐらいに柔らかにできているのが萩尾 望都の作品だと思います。