押絵と旅する男 江戸川乱歩全集5
いろんな江戸川 乱歩が読める1冊です。
幻想と怪奇から、ヘンタイまで(笑)
でも、これが、乱歩の味なのだと思います。
ところで、この「蜘蛛男」のトリックは、どこかで以前、読んだ覚えがあるのですが?
少年物にリライトされたかな?
このありたの物語は、江戸川乱歩マニアには、けっこう評判が悪いようです。
これまでも、ときどき注釈にツッコミをいれられていましたが、この巻は、酷い。
でもこれは、わたしは、乱歩が酷いのではなくて、注釈が酷いと思います。
注釈なんて、自分の解釈を披露する場じゃねぇだろう。でしゃばってんじゃないよ!!
1つ1つ読んでも、それほど悪いとは思いません。
トリックの焼き直し?それがどうした。
前の物語との整合性?それがどうした。
夢こそまこと
その意味が、わかってねぇんだろうな。
こんな風に、乱歩をバカにして悦にいるんじやなくて、自分の頭で物語を補完しろ。
そう言いたくなりました。
そういえば、わたしが子どもの頃、少年探偵団や、怪人二十面相をテレビドラマでやっていた記憶が。
解決編は、全然おぼえていないのに、なぜか、あの怪しい老人とかにさらわれる場面は、おぼえています。
夢の中で、なぜかわたしは、小林少年ではなくて、さらわれる少年でした。
そんなことを思い出させる少年物。好きです。
はじめに書いてある、霊というのは、記憶のことだというお話は、なんというかものすごく腑に落ちました。
こんなに、明確に霊についてかたった理論をわたしは、知らない。
ということで、ねぇさんにしゃべったら、あんまり理解をしめしてくれなかった。
歴史上の人物たちが、どうやって神としてまつらわれていったかという話は、この理論に比べれば、たいしたことないと思った。
ハドスンさんが、トレイの上に依頼人の名刺をのせて運んでくる。
憂いを秘めた依頼人。
ホームズとワトスン2人のやりとり。
ロマンス。
読んでいて、シャーロック・ホームズの好きな要素が、全部この「四つの署名」に入っていることが判明しました。
昔は、確か「バスカヴィル家の犬」が、最高に面白いと思っていたんです。
短編は、あんまり好きでなかったので。
でも、多分、この本があったから、後に続くシャーロック・ホームズのシリーズを読む気になったんだろうなぁと思います。
「緋色の研究」は、わけわかってなかったですしね。
ラストシーンが大好きでした。宝探しの1番最後のところ、ワトスンの告白のところですね。
今読んでみると、そのシーンで終わったと思っていましたが、「解決編」がちょっとついていましたが。
今回、その印象が、初めて読んだ小学生高学年から中学生ぐらいのときと変わってなかったのが、けっこううれしかったです。
どっちかというと、わたしは、マンガの全体像をとらえたいという思いは少なく、個々の作品論を読みたい傾向にあるようです。
だから、前半とか、「あしたのジョー」の話とか、「巨人の星」の話とかは、たのしかったのですが、海外から見たマンガとかは、あんまり興味がない感じです。
歴史は、それなりにおもしろいと思うのですが。
ということで、夏目房之助が、そっちにいってしまうなら、離れてしまうかも。
夏目 房之介 / 光文社(2006/11/07)
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