バイ オーグ・トリニティ14
なんというか、途中、訳がわからんとか思っていたけれど、それでもなんかなっとくの大団円。
ホサの存在って、ある意味、藤井にとって邪魔者の異物にしか過ぎないんだけれど、それを藤井が最初から全面的に受け入れているというのが、このお話のすべての救いの源泉だなぁと。
完璧な世界は、でも完璧さ故に閉じてしまっている。
他者を受け入れることは、その完璧さを壊すことにもなるけれど可能性は広がっていく。
言葉にすると、ちょっと陳腐かな。
2021年ラストの1冊です。
2007年のマンガです。あぁ、もっと古いと思っていたけれどそうでもないな。まあ、「孔雀王」自体も、作者亡くなる2019年までかかれ続けていますしねぇ。デビュー作も「孔雀王」。凄い。
いろいろ、矛盾もはらみながらも、おもしろいです。アイデアはねぇ、いろんなところから引っ張ってきていて見たことありなのが多いけど。遮那の夢幻能でタイムスリップというのも、山田 風太郎だしねぇ。でも、その組み合わせでどうおもしろくつくっていくかというのは、この人の手腕だと思います。
ただ、今のところお話が完全に2つに分裂しております。重なるのかな。
ん?
ループを断ち切ろうとした話を知っているぞ……。
と思って、考えていたら、たがみ よしひさの「化石の記憶」だった。1985年。ループ物なんて言葉ができたのは多分2000年代だと思うから、その天才に震えます。
まあ、あれは今回ループから逃れることができなかった。でも、なんかいもループするうちにきっとほころびが……。それを信じてループを続けようみたいなラストでした。
で、そのループを回避するほころびはなにかという、たがみ よしひさが出した宿題を、延々と探し続けることで今のループ物の流行があるのかもしれない。
これも、そんな話の1つじゃないかと感じながら読んでました。