リスタデール卿の謎 クリスティー文庫56
今回は、有名人が1人もでてこない短編集です。
でも、これ、おもしろかったです。
ものすごく、軽い感じのミステリーというか、サスペンスな短編集でした。
キャラクターが、わかりやすく立っているというのが特徴かな。短編だと、こういうすっきりしたお話が、読みやすくて好きです。
このトリック、そしてストーリー、兄貴から聞いてしっていました。
割と兄貴は、歴史の話とか、小説の話をするのは、上手だったのではないかと思います。この話を聞いたのだって、きっと、小学生か、中学生ぐらいで、でも、ちゃんと印象に残っています。
読みながら思ったねぇ。
「聞いてなきゃ、もっと、楽しめたのに」
知ってても、楽しめたのは確かです。でも、聞いていなきゃ、もっと楽しめたのも確か。
その頃は、自分がミステリーを読むようになるとは思ってなかったからなぁ。確かに、兄貴も、
「自分で読む気なら、聞かない方がいいぞ」
と、ちゃんと言っていた気がします。
でも、その兄貴の話を聞いていなかったら、クリスティーに興味を持つこともなかったかもしれないので、これでいいのかもしれない。
けっこう期待して読んだんですが、あっさり系で、ちょっと物足りない感じでした。
渋澤 龍彦の「世界悪女物語」なんかは、けっこう楽しく読んだので、作者が女性だからかとも思います。
また、「歴史が語る」という題名なのですが、あんまり歴史に関係のある感じではなかったからかもしれません。
でも、マルグリット・デュラスの話とか、アガサ・クリスティーの話とかは、けっこう好きなので、基本的に、わたしが知っている人の話でないと楽しめてないだけかもしれません。
年齢別に分類してあるせいもあるのですが、後半は、権力を極めた女性が、若い男と……というのが多かった気もします。しかも、女性は、たいして美しくなかった……という話が多かった気が。
このあたりに、作者の好みを見てしまうのは、けっこう意地悪な読み方かもしれません。
「愛人 ラマン」が、70歳の時の作品だというのが、本当にビックリしました。それを知っただけでも、価値はあったかも。