クアナの宴1 Pシリーズ3
Pシリーズの第3弾は、クァナの話。
でも、このキンドル版のPシリーズは、お話の基本になる長編である「夢の果て」が入ってないんですよねぇ。
あっちを先に読んでから読むと、ものすごく「おおそうだったのか!」というのが感じられてよいのです。もちろん、これはこれで、単品で楽しめるようにはなっているのですけどね。
キンドルにPシリーズの全部が集まってくるかと期待していたのですが、無理かなぁ…。
北原 文野版「銀河鉄道の夜」です。
こうやって、何回も、読んだり、いろいろな人のかきなおしを読むと、宮沢 賢治が、あえてかかなかったものや、時間がなくてかけなかったもの、かいてからけしていったものについて、いろいろ考えることがでてきます。
ものすごくストレートなメッセージを持っていて、でも、それを押しつけにならないように、ならないようにと、暗喩で包んでいく。
その過程が、少しずつ見えてくる気がするのです。
何回読んでも、不思議な話です。
昔、「風の名はアムネジア」とか、「インベーダーサマー」を読んだ時は、メチャクチャはまった記憶があります。
で、そのテイストを持ったお話。しかも、元々は、コバルト文庫(イラストは、めるへんめーかー!!)に収録されていた物語ということで、かなり期待して読んだのですが……。
今まで読んだ菊地 秀行の物語のなかで、1番ひどい出来だと思ったのは、「夢幻戦記レダ」でした。
そこまで酷くはないのですが……なんか、のらない。
まあ、この本のイラスト描いている北原 文野は大好きです。でも、銃とか、自動車とかをこの人に描かすなよという気は少しします。(めるへんめーかーの銃とか、自動車というのも、ちょっとこわい気がしますが)
もちろん、イラストの問題だけではなくて、
「僕は君と呼んで下さい。」
というところとか、なんか、楽しめないんですよねぇ。
万智子の正体まではさすがにわからなかったけど、けっこう、少年の正体とか、万智子の力の理由とかが説明されていて、そのあたりもけっこう安易だなぁと思ったりしました。
けっこう、今までの作品だと匂わすだけで、ストレートには書かなかった思ったのだが…。
うーん、自分が年をとって、こういう話の展開について行けなくなっているのかなぁ。
集英社
発売日 : 1991-11
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