大人も迷いながら

たがみよしひさ,読書

軽井沢シンドローム3

このあたり、耕平ちゃんが疲れているって昔は理解できなかったんですよねぇ。
だって、物語の主人公というのは、そんなふうに行動するもので、その自分の行動に疑問を持つというのは、けっこう、今のお話でも珍しいんでないかと思います。

格好良くて、もてて、なんでもできて、スーパーマンみたいに思っていたマンガの主人公ですが、実は、生身で、しかもおっさんにさしかかった戸惑いもある人間であるというふうに、たがみ よしひさは、ちゃんとかいている。
そして、そこは、たがみ よしひさがお話をかいているときに感じていたことなのではないかと思ったりしています。
で、その逡巡がなければ、「風は激しく」みたいな展開に自分で納得してもっていけなかったのだと。

でも、後に薫さんに「どうして…………」と言わせるだけの俯瞰した目というのは残している。
あれも、当時読んだときは、なんで薫さんはこんなにキツいことを言うんだろうと思ったけれど、今読めば当然出てくる言葉です。というか、その後、みんなとちゃんと付き合っている薫さんの度量の深さを感じます。

あと、耕平ちゃんは、ロスのことも、けっこう本気だったんだなぁとか。