出会ったタイミングによって物語の価値は変わる
戦後民主主義と少女漫画
まるで大塚 英志の様な題名ではないですか。
でも、あんまり政治よりの話ではなかったです。というか、あんまり一貫した語りじゃない印象です。
大島 弓子論からはじまるのですが、論旨的には、
「昔の大島 弓子は良かったが、『綿の国星』以降の大島 弓子は、イマイチだ」
みたいな感じなのですが、それは、ただ単に、自分がそういう物語に感応できない年齢になっただけにしか見えないんですよ。
わたしは、今、大島 弓子がかいているマンガも、ものすごく深いと思います。
日常の風景の中から、彼女が、なにを切り取ってきているを考えると、
「少女漫画的な空間の緊張感を保ちきれない」
とは、とても書けないと思います。
オメエが、ゆるみきってるんだ!
まあでも、岡崎 京子が、大島 弓子の後継者だというのは、言われてみればたしかにそうです。今までは、そういう目で見たことはなかったから、ちょっと感動しました。
でも、「かわいい」がファシスト的であぶないとかきながら、自分は「純粋少女」のピュアなところをもっていると宣言する男は、やっぱり、ちょっと信用できないと思った1冊でした。
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