9月おてばん その5 商取引における迅速性の原理について

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看板娘

パンパかパーン。

ついに、「看板娘」(多人数プレイ)のスタートです。

なんと、このとき、会場にいる人数は、ちょうど15名。
今回、3つの「看板娘」を使ってプレイできる人数も、15名。
まさに、はかったようにピッタリです。

「看板娘」には、A、B、Cの3つのタイプがあって、今回は、そのすべてのバージョンがそろいました。
3つそろうと、今回のような15人プレーができます。
今回は、このために、わざわざ、どのタイプの「看板娘」がないのか調べて、購入された方もおられたようです。

「看板娘」は、2003年のドイツゲーム大賞ノミネート作品です。受賞作ではないのですが、おもしろさ保証のポーンのマークもついています。

以前は、単体の看板娘をプレーさせていただいたことがあります。
その時は、まだ、買ったばっかりだったということもあり、けっこうルールも、今回と違っていたようです。
最大の違いは、前遊んだときは、移動力0で店に永遠に居座るというプレーが、OKだったことですね。
今回は、そのあたりも、しっかり修正されて、正確なルールでのプレイでした。

まずは、主催社中心に、15人が集まって、先生と子どもたち形式で、ルール確認。

先生「じゃあ、このゲーム、やったことない人」

子どもたち「はーーい!」

ウソばっかりです(笑)
多人数プレイした人もいるという話なのに、ほとんどの人が手をあげています。
もちろん、わたしも……。いや、プレーしたのも、ずいぶん前だし、ルールけっこう難しくて覚えてないし……。

なんと、今回は、素晴らしい簡易リファレンスが、主催者の方々によって15人分用意されていまして、それを見ての大変、わかりやすい説明でした。

「じゃあ、他に特別、おさえておかないといけないことってないかな…」

あぁ、わたしの隣に子どものふりをした先生がいます(笑)

まあ、各テーブル5人ずつ。その中に、最低1人は、ベテランがいるだろう……きっと、大丈夫。
ということで、ゲームスタートです。

最初は、5人ずつ3つのテーブル(ボード)にわかれてプレイスタートします。

そして、プレーヤーは、プレイがある程度進んで、他のボードに移動したいと思えば、まず自分のプレイしているボードの港に移動します。
そして、次の自分の手番に、

「バイバーイ」

と言えば、他の2つのボードに移動できるのです。
移動した先では、今プレイしているプレーヤーの右隣(つまり、このボードの1番最後)に入ります。

普通は、水の上を移動するときは、イカダのコマがあって、それに乗って移動するのですが、ボード間の移動は、イカダは要りません。
自分のコマとか、お金とか、買ったアイテムなど、一式すべてを持って、行きたいボートに移動します。

「だって、人数分もイカダはないからね。このボードからどんどんイカダが出ていって、イカダがボードからなくなったら、残った人は、ボード出られなくなっちゃう」

誰かが、イカダでそのボードに入ってくるまで、そのボードに釘付け。そ、それは、こわい……。

さて、ゲームの目的は、アイテムを買ったり、物々交換をしながら、最終的に、謎の神像を3つ手に入れることです。
神像は、アイテムと交換なのです。そして、交換所は、各ボードに1つずつあります。

3つのボードを使ったプレイでは、各ボードでゲットすることができる神像は1人1つだけになっていて、3つの神像をすべて集めるには、3つのボードをすべてまわらなければなりません。

今回は、すべてのボードに、全部違うお店があるというセットアップでプレイしました(これが、多人数「看板娘」の基本の形なのかどうかはしりません)。

だから、神像の交換所も、3つともタイプの違うものでした。

同じアイテムを集めなければならない神像交換所と、すべて違うアイテムを集めなければならない神像交換所と、数が何個と何個とのアイテムと決まっている神像交換所があったようです。

「このゲーム、A、B、Cのタイプによって、お店とかが違うの?」

「いや、お店は同じだけ全部はいっているよ。だから、プレーするたびに、お店の構成変わるような感じ」

「じゃあ、いったい、A、B、Cで何が違うの?」

「プレーヤーのコマの形」

なるほど。5人で遊べるので、5色のコマがついているのですが、ボード間を移り変わると、行った先に同じ色のコマをもっている人がいる可能性があるのです。
でも、A、B、Cのそれぞれ違うタイプを持っていると、色は同じでも、コマの形がちがっているので、見分けがつくわけです。

えーと、わたしが、最初にはいったボードでは、すべてのアイテムの物価が上がるというおそろしいお店がありました。

そして、そのボードでは、ものの値段が、上がる上がる(笑)

基本的に、そのボードで神像をゲットすれば、別のボードに移っていったらいいわけです。

どのボードに移るのか?は、ボードの情報を見てから、都合のいいボードに移ることは出来ません。
わかる情報は、そのボードに、何人座っているかだけです。

ボードの周りに座っている人数が少なければ、その分、自分の手番がはやくまわってくるはずです。
15人プレーではあり得ませんでしたが、そのボードに1人になってしまえば、他の人が来るまで、やりたい放題です(いや、ルールは、守ってね)

ということで、1人でも少ないところへ移動したい。

とか思っていると、うちのボードのベテランゲーマーさんが、おもむろに移動。
自分のボードから出て行かれると、そのボードは4人になって、若干おいしくなるのですが、他のボードは、5人と6人(!)ですからねぇ。移動しづらい……。

なんか、状況がどんどん変わっていくので、それについていけない。
移動するぞと思って、港の方にフラフラ。そして、移動する場所がないので、またお店の方にもフラフラ。
結局、どっちつかずです。

ヤバイ。これは、もう、移動すると決めたら、何が何でも移動するべきだ。
気づいたときは、おそかったーー。

まあ、1つめのボードをウロウロしてけっこうアイテムをためていたので、2つ目のボードでは、けっこう簡単に神像が買えて3つ目のボードに……。

移ろうとしていると、妙に、テキパキとゲームを進めるベテランゲーマーが。
何でだろうと思っていると、次のその方の手番で、

「終了しました!」

えーーーー

目の前で上がられると、いっそう悔しいですな。
しまった、こんなことならば、もっとゆっくりプレーを……(エチケット違反です。ダメ)

その方は、だれ我が先にあがるんじゃないかということで、メチャクチャ、ドキドキ、気が急いていたようです。

時間にして、1時間もかからず。

先生(笑)「もっと、このゲームを続けたい人」

あがった人以外みんな「はーい!」

ということで、あと15分、もしくは3位が決定するまでゲーム延長。

なんとか、3つ目のボードにたどり着きましたが、素寒貧になっていたので、さあ出直すぞと思っているうちに、2位の人、3位の人が、次々に神像すべてゲット。
ゲームが、終了しました。

ボードのなかの移動が上手な人は、イカダを上手に使っていますね。
わたしは、イカダのルートがイマイチ上手につかめなくて、今回、1回もイカダに乗らずじまいでした。

単体プレーをしたときは、けっこうきつい交換ゲームだと思っていましたが、15人プレーは、ワイワイと楽しいですね。
問題は、ボードと人が、また、こうやって集まる機会があるかということです。
また、いつか、機会があれば、やってみたいものです。

えーと、前レポート書いたときに、

「このゲームのストーリーを教えてくれ!」

と書いていたのですが、なんと、本当にちゃんと、ストーリーがあるそうです。
しかも、続きものだとか。
同じ会社2Fシュピールの別のゲームに、ちゃんと続いているのだそうです。

こういう設定は、なんか、すごく惹かれます。
どんな話か、くわしく知りたいものです。