4月京都ドイツゲームサークル その3 君子は豹変する

ゲーム会レポート,プレイ記録,ボードゲーム,ボードゲーム日記,京都ドイツゲームサークル,2003年4月京都ドイツゲーム

ティ・タイムが終わって、次にやりたいゲームのリクエストタイム。

「りんさん、やりたいゲームがあって、持ってこられたんですよね」

と親切にバラックさんが振ってくれます。

そう、この日の京都のわたしの秘かな目的は、「エポックの遊んでいないゲームを遊ぼう」でした。
だから、「ニューエントデッカー」をしてみたいなぁと持っていったのしでした。
それを知っておられるので、わざわざテーブルを立てやすいように振ってくださったんですねぇ。

「そうそう、『ニューエントデッカー』ですよね……」

向こうを見ると、「スコットランドヤード」のテーブルが(笑)

「スコットランドヤード」も、持っているけどやったことないゲームです。
「ニューエントデッカー」は、子どもと遊ぶの難しそうだなぁと思っているのですが、「スコットランドヤード」は、「ぱふ」とかに売っていたこともあって、子どもたちとも遊べそうです。

ヘ(^^ヘ)))。。。フラフラ……

バラックさんのせっかくの配慮を無視ですか?
こめんなさい。でも、「ニューエントデッカー」のテーブルは、別にちゃんと立っていました。
次回も、もう1回持っていこう。

スコットランドヤード

 

「スコットランドヤード」は、今のドイツゲームの流れの1番元になったようなゲームです。
日本でも、発売されています。以前は、わたしは、トイザらスとかでも見た記憶があります。でも、最近は、「ぱふ」などで販売されています。
続編に「N.Y.チェイス」というニューヨークを舞台にしたゲームもあります。

怪盗X1人と刑事5人の鬼ごっこのようなゲームです。

ゲームボードには、ロンドン市街の地図が描かれています。その地図の上を怪盗Xと刑事が、「バス」、「タクシー」、「地下鉄」などを使って移動していきます。

マスがそれぞれ、「バス」や、「タクシー」、「地下鉄」の駅になっています。そして、そこから、路線がのびていて、「バス」のチケットを使えばバスの路線を、「タクシー」のチケットを使えばタクシーの路線を、「地下鉄」のチケットを使えば地下鉄の路線を移動していくことが出来ます。

「タクシー」は、小回りが利きますが遠くに一気に進むことが出来なくて、「地下鉄」は、遠いところに一気にいけますが、複雑な町のなかに入っていくことが出来ません。「バス」は、「タクシー」と「地下鉄」の中間ぐらいの性能を持っています。

怪盗Xは、刑事とおなじマスに入ると捕まってしまいます。だから、逃げなければなりません。
刑事は、24時間(24ターン)以内に怪盗Xとおなじマスに止まって、逮捕しなければなりません。
つまり、怪盗1人対刑事チーム5人という感じでゲームは展開していきます。
1対4ですので、簡単に捕まりそうな感じでしょう。でも、このゲーム、刑事のいる場所は、ボード上のマスにコマをおいて示すのですが、怪盗Xのいる場所は、秘密なのです。だから、勘と推理を働かせて、刑事は捜査にいどまなければなりません。

怪盗Xの足取りがまったくつかめないのならば、それは、勘だけのゲームです。
でも、怪盗Xは、自分が移動した移動手段を刑事たちに公開しなければなりません。そして、3ターン目、8ターン目、13ターン目、18ターン目、24ターン目の5回、自分のいる場所を刑事たちに公開しなければならないのです。

刑事のチケットの数は、決まっています。使い切ってしまうとその移動手段が使えなくなるので、注意が必要です。
怪盗Xは、刑事の使ったチケットをすべて使うことが出来るということで、ほぼ、チケットに困るということはありません。

あと、怪盗Xには、「ダブル・ムーブ・カード」と「ブラック・チケット」という特殊なチケットがあります。
「ダブル・ムーブ・カード」を利用すると2回連続で移動できて、「ブラック・チケット」を利用すると、どの交通手段を利用したかわかりません。さらに、「ブラックチケット」を利用すると、怪盗Xにか利用できない移動手段、「船」を利用することが出来ます。「船」は、もちろんテムズの川沿いにしか移動できないのですが、かなり一気に距離を稼ぐことの出来る移動手段です。

今回は、わたしたちが刑事チーム、バラックさんが怪盗Xの役割で遊びました。

最初。
3ターン目に怪盗Xが姿を現すまでは、刑事たちは怪盗Xの居場所を推理するほどの情報はありません。
適当に動きます。

初期配置で、なぜかわたしだけ西の方に配置されてしまいました。そのあたりをウロウロ。
でも、多分、怪盗Xが姿を現す3ターン目には、「タクシー」も、「鉄道」も、「バス」もすべて通っているポイントにいた方がいいんだろうなぁということは、何となくわかります。

3ターン目。怪盗Xが、北東のテムズ川周辺に登場。ブラックチケットで、姿をくらまします。

問題は、テムズ川を船で移動したか、それとも、他の移動手段をとったかということです。
テムズ川を移動したとすれば、わたしの近くに来ているはずですし、他の移動手段をとったとしたら、他の刑事たちのいる北東のあたりに潜んでいるはず。

とりあえず、場所が近いということで、わたしは西のテムズ川周辺に移動。みんなは、怪盗が姿を現した船着き場のあたりを捜査します。

みんなの推理によると、多分、犯人は刑事の裏をかいて、船に乗ってないんじゃないかということです。でもでも、はたして?

8ターン目、意外なところから怪盗Xが現れます。
なんと、西の方。この前のブラック・チケットは、どうやら船で移動していた様子です。そして、まんまとわたしの脇を抜けて、刑事のほとんどいない安全地帯に逃げていたのです。

「やっ、やられた!」

こんな感じで、けっこう、ハラハラドキドキで、ゲームが進んでいきます。
多分、怪盗Xは、もっとドキドキしていたり、1人で悦に入っていたりするかと思うと、ちょっとうらやましいですねぇ。

わたしは、途中で「地下鉄」のチケットをすべて使い果たしてしまって、後半、犯人のいる場所まで足が届かないという間抜けな事態になってしまいました。
チケットをどう使っていくかという管理も、刑事側はかなり大切です。

けっきょく、かなり包囲網を縮めつつも、刑事のチケットを確認して、わたしたちが移動できないところに逃げ切った怪盗Xが勝ちました。

楽しいゲームでしたが、なかなか、一瞬も気が抜けないようなゲームでした。緊張感が、よかったです。
子どもとするには、若干シビアすぎるところがあるのかなぁと感じました。
↑ やっぱり犯人は、捕まってほしいし。怪盗Xの役をすれば、別の感想になるかもしれません。

続編の「N.Y.チェイス」は、そのあたりがかなり刑事よりに変更されているそうなので、また、試してみたいです。
例えば、怪盗Xにも、チケットの制限がついたり、刑事のチケットを個人持ちでなく刑事同士で融通することが出来るようになっています。

あ、あとこのゲーム、犯人用のオシャレアイテム(?)として、バイザーなんてのがついています。
動揺しているところや、目線で犯人のいる地図上の位置が知られないようにかぶるのだそうです。
チープで、間抜けな感じで、いい味出しております。

ほ、本気か?