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別世界通信

荒俣さんが、楽しそうにファンタジーを語っています。こういうの書かすと、本当にうれしそうだな。
今みたいに、ファンタジーが知られている時代ではなかったので、よけいに、力がはいっているのかもしれません。

新井 素子、江戸川 乱歩、荒俣 宏と、好きな物語のことを語らせたら、いつまでも、語っていそうな感じです。

わたしは、「ウロボロス」もまだ読んでない。
読むべきファンタジーは、いっぱいあります。

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大岡昇平 ちくま日本文学全集34

名前は、聞いたことあるような…。「レイテ戦記」というのは、聞いたことあるような……。
と、存外、文学にくわしくないことを露呈してしまうわたしであった……。

人物評、戦記物、エッセイみたいな感じで並んでいて、1番、たくさんページをさかれているのが、戦記物。「野火」というのと「レイテ戦記」のエピローグです。
で、これが、まるでおもしろくない(爆)
「レイテ戦記」のエピローグなんて、まるで資料の羅列。なんじゃこりゃという感じで、とばし読みをしてしまいました。
例えてみるならば、後半の江川達也の「日露戦争物語」みたいな感じ。

でも、人物評とか、エッセイとかは、けっこうおもしろいです。特に人物評では、「中原中也の思い出」がよかった。

後半の「一寸法師後日譚」は、好きな話です。
ちょっとエッチで、ちょっと怖くて、ちょっとユーモラスです。

「成城だより」(一部)も、おもしろい。
けっこう、最近まで、生きていた人なんだ。しかも、ものすごく、好奇心旺盛にいきていた人なんだということがわかります。

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柳田國男 ちくま日本文学全集33

柳田 國男の名前を知ったのは、きっと大塚 英志経由だと思うので、高校生ぐらいの時かな?多分、大塚 英志のマンガを民俗学的に読み取るという評論のなかだったと思います。

そして、「遠野物語」は、高校の時の読書感想文の課題図書の中にあった。実際にわたしが読書感想文を書いたのは、カフカの「変身」で、他の本は読んでいません。
そして、「遠野物語」と「変身」以外は、題も著者も覚えていないのだから、「遠野物語」は、そのときから、ずっと引っかかっていたのだと思います。

内容は、なんとなく聞き知っていた。なんか、昔話みたいな話らしいと。

大学で、「文化人類学」の講義をうけて、おもしろかった。そこで、日本にもよく似た「民俗学」という学問があると聞いた。その大家が、柳田 國男らしいという話も聞こえてきた。
「民俗学」というものの輪郭が、なんとなく朧気に見えてきた。

「遠野物語」。いつか読んでみたいと、新潮文庫の本も持っていたと思いますが、読む機会がないままウン10年。

今回、やっとこさ、その「遠野物語」と、柳田 國男の作品に触れることが出来ました。

昔話だと思っていました。
違っていました。
ここで語られる遠野のお話は、もっともっと身近なこととして語られていました。

そして、アウトローに生きることすら認めてしまう大きさ。
嘘を笑い飛ばして、生きていく強さ。

そこはかとないユーモア。

「草の名と子供」を最初に読んだとき、いや、草の名は子どもが考えたのではなく、大人が考えたのだろう。昔の人は、今の人以上に草と接している時間があったのだからと、思いました。
それから、フッと自分の間違えと、柳田 國男の正しさに気づきました。
そう、昔の子どもは、大人以上に、ずっとずっと草と接し続けていたのだと。そして、そのまま大人になっていたのだと。

この人の目は、決して優しい目ではないと思う。
でも、なんでも、受け入れてしまう大ききな大きな目です。

そして、今、自分がこの年齢だから感じられることもいっぱい入っていると思います。
出会えて、よかったです。

斎藤環,読書きら,ちくま文庫,セーラームーン,ラー,戦闘美少女の精神分析,筑摩書房

戦闘美少女の精神分析

本人は、「萌え」もわからない、おたくとしてのメンタリティを持っていない人だそうです。

………。

嘘つけ(爆)

きっかけは、ヘンリー・ダーガーとかいっていますが、多分、セーラームーンあたりが気になっていたのではないかと。それで、ダーガーを知って「おー、芸術!」てな感じで、やっと、安心して語り出せたのではないかと。
この人って、今の地位や信頼をうしないたくない、そういう隠れおたくな感じがします。

ダーガーの話は、それなりに熱がはいっていておもしろいです。だから、ダーガーが好きなのは、多分、本当のことなのだと思います。が、それ以外の作品分析は、けっこう、いい加減だぞ。

まず、いろいろな人の説や考えをもってくるのですが、自分の感性に近くないものは、バッサリ感情で切り捨てています(笑)そのときのセリフが、

「わたしの専門的な経験からいえば……」

「わたしの感じた印象からいえば……」

みたいな感じの切り方です。
オイオイ、きみの感性は、そこまでシャープなのか(笑)

あと、解説でもつっこまれていますが、戦闘美少女を「日本的なもの」と位置づけながら、その存在を精神分析的に定義するというのは、あきらかに矛盾しています。

でも、「謎本」とか、「空想科学」たいな見方よりは、好きな見方ではあります。
戦闘美少女を語ることが、「自分語り」になっていくようなスタンスになってくれば、楽しいかも。

なにかを語りたいと思うとき、「好き」でも、「嫌い」でも、その対象になんらかの思いをこめているはずで、自分で選択して語りはじめた時点で、対象に対して冷静でなんかいられません。

だから、熱く語った、熱い文章が読みたいですね。

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島尾敏雄 ちくま日本文学全集32

全然、知らない人です。

内容は、荷風よりは楽しかった…というか、読めた。

物語の1番底にあるのは、自分は特攻隊員で、死を覚悟していた。でも、ある日急に戦争が終わって、特攻に行けなかった。戦争で死ぬことが出来なかったという喪失感みたいな感じです。

それはそれで、「いいこと」なんだけど、うまく受け入れられないみたいな。

うーん、日本のロスト・ジェネレーション?

とかいいつつ、ヘミングウェイほど、盛り上がりもないし、乾いてもいないです。