隠の王11
何があったかはわからないけれど、残っている傷跡。
なかなかに、せつない展開です。
ものすごーく、久方ぶりにスワンを読んで、あぁ、この人の小説、ものすごく好きだったんだなぁと思い出します。
もっとも、スワンの小説は、この本を混ぜて翻訳されているのは3冊しかないみたいですけれど。
それぐらい、始めて読んだスワンの「薔薇の荘園」は、すごい中・短編集でした。
特に、「火の鳥はどこに」が大好きで、その最後のフレーズをまねしたくて、まねしたくて(笑)
そして、丸善の洋書コーナーを、スワンの本を探して歩いた思い出が……。みつかりませんでしたが。
読んだのはだから、翻訳されているたった3冊なのですが、海外のファンタジー作家の中で1番好きかもと思っています。
読んでいる物語はみんな大好きなんだけれども、別格な人が何人かいて、スワンは、その1人です。
あと、別格なのは、日本の作家だと、川西 蘭かなぁ。マンガ家だと白倉 由美です。
闇の帝王は名称で、悪いことは何もしない……なんてことは、ないよなぁ。
つぎで完結。題名が、「運命の息子」。ダリウスのことか?
だいたい、ダレン・シャンのシリーズというのは、3巻刻みのお話になっているようです。
ということで、ラスト3冊の始まりです。
今回は、ちょっと番外編のような感じで、ハーキャットの過去が明らかになります。
……なかなか、SF的な展開になってきたな……。
「チャールズ・ディケンズの奇怪な登場人物、ガルシア・マルケスの魔術的リアリズムの手法、ジョン・アーウィングの悲喜劇性、トールキンの神話創造力」
なんて、紹介のされ方をしていますが、そのどれとも、とてもかけ離れた1つの才能だと思います。
でも、この才能は、若干、ムラがあるような気がします。
いや、わたしの方で、この才能を受け入れる下地が充分にないだけかも。
大人のファンタジーです。本当の意味で、「大人のための」というのは、実はあんまりないのかも。これは、多分、「本当の意味で大人のための」ものです。
大人でないと、理解不能。
こと恋愛に関するお話、運命の2人が出会ってからは、メチャクチャ面白いのです。でも、その前段が……辛い。この前段が、ものすごく大切で、出会ってから後の2人を方向付けていることもわかるのですが、それでも、辛いのです。
これは、ヒロインのベヴァリーが、輝いているだけに、余計に辛い気がします。
そして、お話は、いきなり未来にいくし。
なんか、面白そうになったところで、はぐらかされている感じがすごくします。