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ザ・コクピット10

本当に、いろいろな立場の人をその人の立場からかくのが上手いのです。
昔はそれでも、この人の目線って、ガニマタのチビに落ち着くのだと思っていたのですが、そんなことないですね。
イヤな二枚目にも、金持ってるだけでモテているような老人にも、心優しかったり、時には残酷であったりする美女にすら、この人の目線は自由自在に動いている。

現代風の若者にもなれれば、昔気質な老人にも、ヒーローにも、ほんとうに、夢の中では、なんにでもなれる人だったんだなぁと。
それが、特に出ているのが短編連作のこの「ザ・コクピット」シリーズです。

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ザ・コクピット9

「ハードメタル」から「ケースハード」へ。

焼き入れ。入れると鉄は固く強くなる。でも、強くなった分、脆くもなる。
今までは、その時代の焼きを入れられた男たちの話が多かったのですが、この巻では、その男たちが平和な時代に固くなりすぎたためにかえって齟齬をきたしている話にシフトしていく感じです。

腹一杯喰える国にしようとして、頑張りすぎて飽食の国になってしまったという嘆きと悲哀は大きい。

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ザ・コクピット8

初期の「戦場マンガシリーズ」に比べると、「HARD METAL」編は、SFチックなネタや、現代に繋がっているようなネタが多いのですが、このあたりの話がメチャクチャすきです。
「ケースハード」までいっちゃうと、また突き抜けてしまって、「戦場マンガシリーズ」とひとまとめにしていいのか疑問に思ったりします。

バランスがとれた円熟期の松本 零士作品という感じがしますねぇ。

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ザ・コクピット7

こっから、「HARD METAL」シリーズに入ります。
初期の戦場マンガシリーズとこの「HARD METAL」のあたり、そして、「戦艦まほろば」のあたりの話が、特に「ザ・コクピット」の中では好きです。

特に「夜の豹」は、メチャクチャ好きです。なんで、この話にこんなに引きつけられるのかは、自分でもわかんないですけどね。

砂場の

俺だって世界を吹き飛ばしたいと思う時もあれば、自分が吹っ飛ぶべきかと考えることもあらあ……

というセリフ、グギのマントがバッと飛び上がるシーン、そして、別れの言葉。

そして、ラストの

変わってたまるかね

まで、全部、あの頃の自分の心情になんともピッタリだったのでした。

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ザ・コクピット6

松本 零士、ちょっと、自分の血となり肉となりすぎているのと、キャラクターのスターシステムとかのせいで、どのおエピソードをどの本で読んだのかとかがわからなくなるところはあります。
そして、自分が語っていることも、ときどき、松本マンガのセリフだったりすることもありますが、意識できていなかったりします。
まあ、メカの細かい部分とか、全然、自分の血肉になってないところもあるんですけどね。

「冬の蜻蛉」とか、好きですねぇ。