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殺し屋1 3

もしかして、このマンガの本質って、ものすごーーくイヤな恋愛マンガではないかということに気づいてしまいました?

あぁ。今までも、ずっと作者はそのつもりでかいていたのですね。そして、それが正しい読み方かも。

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殺し屋1 2

おもしろいんだけど、人としての一線を越えちゃってる感じが、どうしても好きにはなれない。これは、この人の他の作品もそんな感じ。というか、だんだん、その感じがキツくなっていく気がします。

「おカマ白書」は、そうでもなかった記憶もあるんだけど。

それなのに、気になって、続きを読んじゃうんですよね。この人のマンガは。

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殺し屋1 1

登場人物、全部、変態って、誰かがいっていたような…。

この人の作品は、微妙に感性が合わないのだが、目が離せない変な感じです。
出てくる人間が、みんなゆがんでて、ちょっと怖い。

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奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 伝説の国語教師・橋本武の流儀

まぁ、「東大合格率日本一」っていうのがあって、そこから導かれて、ものすごく外側から書かれた本だから、こんな感じなんだろうなぁ。

失敗には理由があるけど、成功にはたいした理由はないというのは、この手の本を読むときに、いつも心にとめておかなければならないことです。
もちろん、そこからなにも学ぶなという意味ではないけれど。

この物語の中での1番の奇跡は、エチ先生に、自由に精一杯やれる環境があり続けたということですよねぇ。学校では、昔から、「教科書教えろ問題」っていうのがありますから。
確か、裁判にもなったような気がします。

その環境をつくって維持していくことも、もちろん、その人の徳であったりするのですが……。でも、その維持や、理解してもらうことにあまりにもエネルギーを使ってしまうと、肝心の所にエネルギーを費やせなかったりします。

目先のことしか見えないのは悲しい。
それは、自分にも戒めておこう。

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TOMOI

もともとは、「眠れる森の美男」「TOMOI」と2冊の単行本だったものを1冊にまとめた文庫本です。
単行本も持っていましたが、文庫を購入したのをきっかけに放出しました。

「TOMOI」の方は、短編連作3つからできているお話です。
多分、なのですが、「TOMOI」を構成する短編が、1話、2話、3話とかかれて、友井さんが亡くなった後、「TOMOI」の前日譚である「眠れる森の美男」がかかれたはず。
そして、どうも今調べたところによると、「眠れる森の美男」のあと「TOMOI」の1話、2話は、かき直しされていて、単行本の「TOMOI」に載っているわたしが読んだお話は、この単行本版のものだけのようです。

多分、わたしの記憶では、「TOMOI」の単行本の方が先に出て、「眠れる森の美男」は後から出たので、その順番で読んでいると思います。
読むきっかけは、多分、「コミックスボックス」(「ぱふ」だったかも)かなにかの秋里 和国特集だったと思います。

まだ、ニューヨークで、同性同士の結婚が許されていなかった時代の物語です。
これが、かかれた当時は、まさかそんな時代がくるなんて思ってもいなかったです。

多分、コレ、少年愛以外でわたしが初めてであった、まじめな同性愛ものです。
そして、エイズをはじめてまじめに取り上げたマンガでもあると思います。
その頃の日本は、良くて少年愛や耽美、普通なら嫌悪かヘンタイ的なギャグとしてしか同性愛って取り扱ってはいけないものでした。
ひどいマンガになると、オカマに向かって、

「エイズにかかって死んでこい!」

みたいなセリフがあって、それがギャグとして受け止められるようなそんな時代。まあ、竹宮 惠子は読んでいても、わたしだって、そんな空気の中にいたのです。

だから、最初の友井さんのお話も、どっちかというとギャグ(というかコメディ)として始まっています。
でも、マーヴィンとの出会いと悲劇、その後の物語と読んでいくにつれて、多分、このマンガで、グラグラと価値観をゆすぶられました。

今読んでも、このマンガに受けた影響というか、このマンガのおかげて価値観が広がったところがあるなぁと思います。

歴史に残る名作だと思います。