魔法陣グルグル2 10
けっこう、いろんなことが煮詰まった感じになってきた。というか、出そろったと言うべきか。
クライマックスっぽいけれど、上手に、盛り上げないようにしているなぁと。
普通のRPGなところと、変化球なところのバランスが難しい。そして、うまい。
クトゥルー神話のTRPGといえば、基本、みんなのSAN値がなくなって終了するものだとばかり思っていました。
最後には、絶対バットエンドなTRPG、それが、クトゥルフ神話TRPG。
そもそも、本当にそんな遊び方が主流だったかどうかは、わかりません。わたしは、基本、ソードワールド(バージョンアップ前)の人でしたので。
ちゃんと立ち回ったら、邪神を封じて終わることができるんですねぇ。ビックリしました。そもそも、原作がほぼ、みんなSAN値なくなって終わってますからねぇ。
まあでも、邪神たちもポップになって、人間たちも強力になって(タイタス・クロウなんて、完全に人間を超えたしねぇ)、遊ぶには良い世界になったのかもしれません。
負けてばっかりのゲームをしたいと思うのは、けっこう変わり者な気がしますものねぇ。
世界は、邪神に満ちている。
どっこい、オレたち生きている(笑)
元祖ゲームノベライズ。
かっこいいよねぇ。「ゲームの数値として、レベルっていうのがあるけれど、アレって結局なんなの?」とか、そういうことに、ものすごくストレートかつシリアスに答えています。
まあ、今ならもっとスマートにかける部分もあると思います。1それでも、なんだろう、ゲームを真面目なファンタジー小説にしたという画期的な小説なのです。
なによりも、題名がかっこいいよねぇ。「隣り合わせの灰と青春」。ファンタジー小説で、ゲームのノベライズにこの題がついているところが、今もシビれます。
まあ、「指輪物語」とかの小説から、TRPGがうまれて、そっからデジタルゲームの「ウィザードリィ」がうまれで、それがまた小説にもどるっていう構造も、面白いのですが。
そして、この小説が1988年で、たがみ よしひさの「私立北鳳高校K.I.E」が、1986年なんですよ。まじ、たがみ よしひさって、天才。