岩本隆雄,読書イーシャの舟,ジュブナイル,ソノラマ文庫,岩本 隆雄,朝日ソノラマ,鵺姫,鵺姫異聞,鵺姫真話

鵺姫異聞

「鵺姫真話」と新版「イーシャの舟」のなかで語り尽くせなかった物語。
これで、残っていた謎というか、ちょっと不足していた部分がよくわかった感じです。

でも、その落ち葉拾いだけで、しっかりとした1冊の長編にまとまっているので、すごいと思います。
やっぱり、多少、端折っているところはあるのですが、楽しい。

これだけの物語を書ける人の本が、絶版で手に入りにくくなっているのは悲しいです。

どこかで、ハードカバーのジュブナイルとして出直さないかなぁ。そして、新作も読みたいです。

岩本 隆雄
朝日ソノラマ
発売日:2002-09
 

岩本隆雄,読書イーシャの舟,ジュブナイル,ソノラマ文庫,岩本 隆雄,新潮文庫,星虫,朝日ソノラマ,鵺姫,鵺姫真話

イーシャの舟

あぁ、この話が大好きだった。

と思いながら、でも、

全然、覚えてねぇ(笑)

とも思いながら、読みました。

今読むと、ちょっと恥ずかしい部分もありますね。
もう、「星虫」とかもそうだけど、怖いぐらいにストレートです。

でもそれが、よいジュブナイルの条件のような気がしてきた。

御角はんは、「鵺姫真話」の方で出てきたのかな?なんか、確かに兄弟が出てきた気がします。最近読んだはずなのに、けっこう忘れているなぁ。

時間の流れ的には、「イーシャの舟」、「星虫」、「鵺姫真話」という順番です。発表された順番は、「星虫」、「イーシャの舟」、「鵺姫真話」で、ソノラマ版では、「星虫」、「鵺姫真話」、「イーシャの舟」の順番で並んでいます。ややこしい(笑)

多分、書かれた順番は、時間の流れに沿った「イーシャの舟」、「星虫」、「鵺姫真話」という順番だったのではないかなぁと勝手に思っています。
だから、わたしの推奨の読書の順番は、「イーシャの舟」、「星虫」、「鵺姫真話」です。

ところで、とちょっと気づいた重箱の隅をつつこうかと思ったのですが、わたしは、やっぱりこの物語が好きなので、今回は、やめておきます。

以下、ソノラマ版の「イーシャの舟」を読まれた方だけお進みください。

岩本 隆雄
朝日ソノラマ
発売日:2000-11
 

岩本隆雄,読書イーシャの舟,ジュブナイル,ソノラマ文庫,ライト・ノベル,児童文学,岩本 隆雄,文学,朝日ソノラマ,歴史,鵺姫

鵺姫真話

きれいにまとまっていく、タイムパラドックスものです。

普通は、「そうして歴史通り悲劇は繰り返された」か、「そうして彼らの活躍によって歴史は塗り替えられた」のどっちかの結論がでるとおもうのですが、この物語は、そのどってでもなかったです。

「時間」をテーマにしているとわかった時点で、かなり読めている部分もあるのですが、その分、現代の物語らしく、こんがらがった話になっています。
ちょっと、詰め込みすぎなところ、トントン拍子でお話が転がりすぎてしまうところはあるのかも。

でも、そういう世界設定うんぬんかんめんではなく、読み終わった後の感じは、

「あぁ、いいジュブナイルを読んだなぁ」

という気持ちです。

岩本 隆雄の新しい話(といっても、出版されたのは7年ほど前ですが)を読めて、素直にうれしいです。

「イーシャの舟」が好きといっているわりに、驚くほど純の印象が残っていません。たしか、小学生ぐらいのおんなの子が、イーシャの友だちだったような……。

すると、「イーシャ」は、「鵺姫真話」の前日譚ということになるのでしょうか?

次は、大好きな「イーシャの舟」の再読です。
楽しみですが、少しこわい気もします。

岩本 隆雄
朝日ソノラマ
発売日:2000-08